日本李登輝友の会では平成24年(2012年)から毎年、「政策提言」を発表しております。今年もこの3月に今年度の政策提言として「日台関係の現実を正しく評価するための5つの提言─日台実務協力関係の50年を迎えて」を発表しました。それからいささか時間がかかりましたが、このほど中文訳と英文訳を付した冊子として刊行いたしました。
今年は、日本と中国が国交を樹立してから50年ですが、同時に日本と中華民国が断交してから50年の節目の年でもあります。
近年の日本と台湾は外交関係がないにもかかわらず、国交を結ぶどの国よりも親しい関係にあります。しかしながら、日本は断交時の「非政府間の実務関係」にこだわり、「台湾有事は日本有事」と指摘される中にあっても台湾と安全保障の対話さえままならない状況です。
そこで、相互関係の現実を率直に認めこれを正当に評価し、従来の取り扱いを改め、その価値にふさわしい法的、政治的処遇を付与しなければならないという観点から、日本の重要なパートナーである台湾との礎を築くためには、台湾との基本関係を定める国内法が不可欠であると考え、先に政策提言として「日台交流基本法」の制定を提案していることを含め、5つの提言を発表いたしました。
① 日台交流基本法の制定
② 安全保障、災害対策において必要な情報共有制度の構築
③ 日台間の相互交流のレベルアップ
④ 台湾の国際生存空間拡大への支援
⑤日本の学校教育における台湾のクローズアップ
つきましては、冊子刊行を機に公表いたします。
ぜひお目通しの上、ご理解賜り、実現にお力添えいただきますようお願い申し上げます。
令和4年(2022年)9月吉日
日本李登輝友の会