10月20日、米子市(よなごし、鳥取県)、松江市(まつえし、島根県)、出雲市(いずもし、島根県)、境港市(さかいみなとし、鳥取県)、安来市(やすぎし、島根県)の5市でつくる「中海・宍道湖・大山圏域市長会」(会長・伊木隆司米子市長)は台北市の柯文哲市長と「交流促進覚書」を締結しました。
松江市は2006年に台北市内で行われた牡丹展示会に参加したことをきっかけに台北市と交流を始め、その後、松江市が台北国際花卉博覧会(2010~2011年)へ参加したことや、東日本大震災に対する台湾からの支援感謝のため2012年から3年連続で台北市庁舎において牡丹展を開催したことなどを通じて両市の交流が続き、2014年7月に松江市と台北市は「交流促進覚書」を締結しました。
今回の圏域市長会と台北市の「交流促進覚書」締は、松江市と台北市の都市間提携が前提となっています。
2012年に「構成市の行政上の共通課題等について連絡調整を行い、圏域の総合的・一体的な発展の推進を図る」ことを目的に、中海(なかうみ)市長会を発展的に改組して「中海・宍道湖・大山圏域市長会」(以下、圏域市長会)を設立。その後、松江市の仲介によって台北市と交流し始め、圏域市長会として台北市と交流促進覚書を締結することを確認、台北市も了承したことから、2019年4月にも柯文哲市長が来日して締結の予定だったとのこと。
しかし、台湾総統選挙やコロナ禍の影響で延び延びとなり、コロナ禍が落ち着き始めた今年10月になってようやく締結に至ったそうです。
日台間の都市間提携は、8月31日に結ばれた北海道釧路市と花蓮市の「友好交流協定」以来の109件となりました。心からお祝い申し上げ、下記に圏域市長会が発表していた「交流促進覚書」と「台北週報」の記事をご紹介します。
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中海・宍道湖・大山圏域市長会と台北市間の交流促進覚書
中海・宍道湖・大山圏域市長会(米子市、松江市、出雲市、境港市、安来市を構成市とする。以下「市長会」という。)と台北市は、交流促進による相互の発展を目指し、下記の項目について合意し、本覚書を締結する。
1 観光誘客・物産促進に向けたプロモーション
2 産業・経済分野における連携・協力
3 青少年等による文化・芸術・スポーツ等の交流
4 そのほか、相互の発展のために必要な事業の実施及び支援
本覚書は、2022年 月 日から効力を生じ、有効期間を5年とする。
ただし、有効期間満了時、双方中止を申し出ない限り、公文書をもって5年毎に延長する。
本覚書の成立を証するため、正本1式2部を日本語と中国語で作成し、市長会5市長と台北市長が署名の上、各自
それぞれ1通を保有する。
中海・宍道湖・大山圏域市長会 台北市長
米子市長
松江市長
出雲市長
境港市長
安来市長
台北市と日本の5つの市が覚書、交流促進へ
【台湾週報:2022年10月24日】
台北市(台湾北部)は20日、市内のホテルで、日本の鳥取県米子市、島根県松江市、鳥取県境港市、島根県安来市、島根県出雲市の5つの市と、観光誘客や経済連携などの交流促進に関する覚書を締結した。
台北市と松江市は、2010年に開催された「台北国際花の博覧会」をきっかけに交流を開始。2014年には「交流促進覚書」を締結した。その松江市が仲介となり、台北市は2019年から米子市、松江市、境港市、安来市、出雲市によって構成される中海・宍道湖・大山圏域市長会(会長は米子市の伊木隆司市長)との交流を始めた。
そしてこのほど、これら5つの市と交流促進に関する覚書を締結。交流の枠をこれまでの農業、経済から、観光、産業、スポーツ、文化まで広げることで一致した。台北市は「日本との産業や文化の交流・協力に向けて大きな一歩を踏み出した」と歓迎している。右から3人目は台北市の柯文哲市長。
【Taiwan Today:2022年10月21日】