台湾南部に上陸した台風18号は10月4日午前5時に熱帯低気圧に変わり、海上と陸上警報は4日午前5時30分に解除された。
台湾の中央災害対策センターは、死者4人、けが人667人、行方不明者1人と発表し、農業の被害額は約3億6千万台湾元(約16億5千万円)に達したという(10月5日午前11時時点)。
屏東県や高雄市より被害が小さかった台南市では、10月5日から世界19カ国から各地の民俗芸術を紹介するイベント「南瀛(なんえい)国際民俗芸術フェスティバル」が開かれ、5日から7日まで秋田市竿灯まつり実行委員会による竿灯も披露されているという。
秋田竿灯の出場を機に、秋田市の穂積志(ほずみ・もとむ)市長は10月3日から訪台し、5日には南瀛国際民俗芸術フェスティバルを視察して竿灯実演を応援するとともに、台南市の黄偉哲市長と「交流協力に関する合意書」を締結した。
この「交流協力に関する合意書」締結は、10月1日の北海道美唄市と花蓮県富里郷による「友好交流協定」に続き、今年12件目。1979年10月の青森県大間町と雲林県虎尾鎮の「姉妹町」締結からは144件目(本会調査)となる。
ちなみに、今年に入って結ばれた12件は下記の通り。
1)1月22日 鹿児島県と屏東県が「青少年や芸術・文化、観光、経済などの分野で交流を促進するMOU」を締結
2)1月31日 鹿児島県伊佐市と台湾の花蓮市が「友好交流協定」を締結
3)2月27日 熊本市と高雄市が「スタートアップ関連での交流促進覚書」を締結
4)2月27日 熊本県小国町と台北市士林区が「友好交流協力に関する覚書」を締結
5)4月15日 熊本県上天草市と新北市瑞芳区が「友好交流協定」締結
6)4月29日 長崎県平戸市と台南市が「友好交流協定」を締結
7)5月06日 茨城県那珂市と台南市が「友好交流協定」を締結
8)6月20日 北海道雨竜郡沼田町と花蓮県瑞穂郷が「友好交流協定」を締結
9)8月19日 北海道茅部郡森町と彰化市が「友好交流協定」を締結
10)8月28日 北海道富良野市と台南市が「友好交流協定」を締結
11)10月1日 北海道美唄市と花蓮県富里郷が「友好交流協定」を締結
12)10月5日 秋田県秋田市と台南市が「交流協力に関する合意書」を締結
台湾・台南市、秋田市と交流協力に関する合意書締結 友好関係の深化に期待
【中央通信社:2024年10月5日】
南部・台南市と秋田県秋田市は5日、交流協力に関する合意書を締結した。黄偉哲(こういてつ)台南市長は、台日双方の友好関係がさらに深まることを望むと語った。
台南市と秋田市は、2017年に台南応用科技大と秋田公立美術大が国際交流協定を結んで以降、積極的に交流を続けてきた。台南市では5日から世界各地の民俗芸術を紹介するイベント「南瀛国際民俗芸術フェスティバル」が開かれ、7日までは秋田の竿灯が披露される。
黄市長は、訪台した竿灯のパフォーマンスグループによる文化交流の他、台南市の高校の生徒が秋田を訪問する計画に触れ、文化やスポーツ交流を通じて若い世代に理解の深化と交流の機会があることを願うと語った。
秋田市の穂積志市長は、母親が台南第二高等女学校(現台南女子高)の卒業生で、同窓会の会長を務めていたことに言及。台南に対して特別な思いがあるとし、合意書の締結を喜んだ。