中山成彬文部科学大臣殿
在日台湾同郷会会長 何康夫
台湾人の尊厳・人権を蹂躙し、台湾侵略を正当化する文部科学省に抗議する
文部科学省は、台湾を中華人民共和国の領土とする事実無根の表記を行う中学校の教科用図書、帝国書院の『中学校社会科地図』と東京書籍の『新しい社会科地図』を教科書検定において合格させ、毎年100万人以上の中学生に使用させる一方、「台湾を中国領土とすることは適切だ」との見解を表明し、これらの訂正を拒否している。
これは我々台湾人の祖国及び人民の存在を真っ向から否定するものであり、我々の尊厳を蹂躙し、感情を傷つけ、人権を侵害するものである。
しかも台湾を中華人民共和国の領土とすることは、まさに中華人民共和国が自らの台湾侵略の企てを正当化するための政治宣伝に従ったものであり、その企てに加担する以外の何物でもないのであって、我々にとっては死活に関わる重大且つ深刻な事態なのである。
文部科学省には台湾及び台湾人を中華人民共和国に売り飛ばす権利など一切ない。このような天をも恐れぬ悪劣行為を、我々は断じて許す事ができない。
もし文部科学大臣に日本国の大臣としての、否、人間としての良心と誇りがわずかにでもあるのなら、ただちにこれら教科書の内容を訂正させ、「台湾は台湾であって中華人民共和国の領土ではない」との事実を、中学生にはっきりと教えなくてはならない。
我々台湾人の尊厳、そして子孫の未来をかけ、ここに厳重に抗議する。
2005年10月14日