本日午後6時から、台北市内の華様大飯店で李登輝元総統が主宰するシンクタンク「群策会」の募金パーティが開かれました。会場は昨年の10周年記念パーティと同様、大変な盛況で、パーティ券も早々に売り切れになったということです。
午後6時半すぎ、李登輝元総統と曾文恵夫人、蘇貞昌・民進党主席らが入場すると会場は総立ち、万雷の拍手で迎えました。メインテーブルは、蘇主席のほか、游錫堃・元行政院長、呉栄義・新台湾国策シンクタンク理事長、黄天麟・元総統府国策顧問ご夫妻、陳南天・台湾独立建国聯盟主席ら、錚々たる顔ぶれの出席者で埋められました。
挨拶に立った李元総統は、設立から11年目に突入した群策会を発展的改組し、今年末までに「財団法人 李登輝基金会」を発足させると発表、同時に「李登輝図書館」の設立準備に着手することを発表しました。「李登輝図書館」の構想が発表されると、会場からは賛同の大きな拍手が起こりました。
図書館には、李元総統個人の資料や蔵書、群策会がこれまで奮闘してきた記録などが収蔵され、台湾の民主主義の深化や台湾主体性教育の基地として利用されることを視野に入れているそうです。
演説される李元総統は血色も大変よく、パワフルな話しぶりは健在。6月には少し体調を崩されて静養されましたが、張りのある声を聞くと完全復活の模様。まだまだお元気でご活躍いただけそうです。
また、今日のコースメニューに使われた食材は、すべてこの数ヶ月間に李元総統が視察に訪れた台湾中南部のものを特別に仕入れたものだとか。李元総統は数度にわたる視察を通して、地方経済が思った以上に疲弊していることに失望を受けており、経済資源が中央に偏りすぎていることを批判しました。これは、蒋介石の時代から、反攻大陸のために資源がすべて中央政府の手中に集められていたことが原因と指摘しています。
李元総統と写真を撮ったり、握手を求めるなどの支持者が引きも切らず、今日のパーティは大盛況のうちに午後9時前、幕を下ろしました。