李登輝元総統は7月1日夜、台北市内で開かれた台湾団結聯盟の募金パーティに予定通り出席した。パーティには支持者およそ1,000人が出席、台湾や日本のメディアも集結した。
李登輝総統は挨拶で、用意された原稿を読み上げた後、前日の起訴について言及。
「総統在任時から「公私の区別」は厳格に区別してきた。また、私は司法の独立を守るために努力してきた。なぜなら、公平正義の司法を確立することが、民主体制の長期発展を維持することになるからだ。
昨日、検察が発表した内容は全くの事実無根。本音を言えば、いちいち反論することさえしたくない。というのも、起訴の内容は検察官が自分の考えで作文したに過ぎないからだ。
私はもはや90歳。死ぬことさえ怖くない。それゆえ、どんな圧力も李登輝を恐れさせることは出来ないのだ。
台湾にはまだまだ他にたくさんの李登輝の分身がいる。私は引き続き、彼らとともに、台湾民主の深化を目指していく」などと述べ、会場から喝采を浴びた。
また、パーティには民進党の蔡英文主席も出席。李登輝元総統の後を受けて挨拶した蔡主席も、最後に李氏の起訴に触れ、「民進党としても李氏の起訴には政治的な目的があるもの疑いざるを得ない」と発言。選挙戦に向け、民進党と台聯という本土派政党が強力して戦っていくことを呼びかけた。
メインテーブルには李登輝元総統の左に蔡英文主席、右に黄昭堂・台湾独立建国連盟主席が座り、黄昆輝・台聯主席、黄天麟・元国策顧問、羅福全・元駐日代表ら錚々たる顔ぶれが揃った。