【秋田県仙北市角館町/武家屋敷】李登輝前総統は5日午前、投宿先でゆっくりと静養され、午後からは角館の武家屋敷を訪れた。 角館樺細工伝承館を訪れた李氏は、中田龍男館長に迎えられ、館内を時間をオーバーするほど熱心に見学された。
【秋田県仙北市角館町/安藤醸造元(安藤醤油店)】武家屋敷訪問後、ご一行は醤油老舗の安藤醸造元を訪れ、醤油工場で醸造を見学された。
併設の土産物店では、曾文恵夫人がお気に召したきゅうりの粕漬けをご購入。醤油ソフトクリームを一行でお召し上がりになった。
【秋田県仙北市田沢湖町/田沢湖畔】田沢湖畔へ向かわれた一行は「たつこ像」を見学された後、台湾自来水公司から贈られた「飲水思源」碑の見学に向かわれ、熱心にご覧になった。
台湾報道陣に向かって、「飲水思源」とは、「昔、水を得るときには川や池から引いてきていたが不衛生だった。今、本当に便利になって、安全に水を使うことが出来るようになった。だから、水を飲むときは、先人の苦労と水の大切さに思いを馳せなくてはならないという戒めだ」と自ら台湾語で説明をされた。
運転手として同行していた本会秋田県支部準備会事務局の千葉文士・事務局長が驚き感激したエピソードがある。
李氏 「田沢湖には魚がおりますか?」
千葉氏 「はい、昔はおりませんでしたが、今はマスの一種がおります。」
李氏 「この近くの十和田湖にはサクラマスという魚がいますね。確か和井内貞行という人が養殖に成功したものですね。」
千葉氏 「よくご存知でらっしゃいますね。」
李氏 「はい。小学生のとき、国語の教科書で読みましたから。」
70年以上前に読んだ教科書の内容を覚えていることもさることながら、李登輝前総統が日本時代の教育の記憶を大切にされていることに千葉氏は感激していた。
感激止まない千葉氏は当日の夜、李登輝ご夫妻の運転手という重責を無事に終えた安堵感と感激を台湾メディアからのインタビューで語った。
秋田での2日間で李登輝ご夫妻が乗車され、千葉氏が運転手を務めた車は、偶然にも、曾文恵夫人が台湾で使われている専用車と同じものだそうだ。ご夫妻は常に運転手の千葉氏を気遣うお言葉をかけられたそうで、その心配りにも千葉氏は大変感激していた。
【秋田県仙北市田沢湖町/たざわこ芸術村・わらび座】李登輝前総統、ビールを楽しまれる。
民話劇館、芸能博物館、美術館などが集まる「たざわこ芸術村」を訪問。劇団わらび座の活動などを見学された。
また村内にある田沢湖ビールの醸造所に併設されているレストランでは地ビールを楽しまれた。あまりの美味しさか、2杯近くお飲みになった様子。ちなみに黄昭堂先生は3杯たいらげた。この後、18時半過ぎ、一行は投宿先の夏瀬温泉「都わすれ」へ戻られた。
6日午前、李登輝前総統ご一行は、芭蕉が「象潟や雨に西施がねぶの花」と詠んだ象潟・蚶満寺を訪問し、午後は国際教養大学(秋田市)で講演される。
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