日本の今国会に提出されていた出入国管理法改正案が19日、衆議院で可決され、現行の各市町村が発行していた外国人登録証から法務省が一元で管理する「在留カード」に変更される見通しとなった。導入後は、国籍欄に「台湾」と表記できるようになる。台湾紙・自由時報の報道として中国紙・環球時報が伝えた。
新たに導入される見通しとなった「在留カード」には「国籍または日本政府が認める旅券を発行している地域」の欄があり、台湾出身者はそこに「台湾」と表記することが可能になる。72年の日中国交正常化以降、日本は台湾を国家と認めておらず、台湾出身者はこれまで国籍を「中国」としか表記できなかった。法務省と台北駐日経済文化代表処の統計によると、「中国」で外国人登録している人は07年末で約60万人。うち4万2000人が台湾出身者と見られている。
環球時報はこの件に関し、馬英九総統誕生後、急速に緩和が進む中台関係を日本の一部政治家が不快に感じているようだと指摘。その上で、中国外交部報道官の言葉を引用し、日本側に「中国の統一と日中関係の安定した発展に有利になる行動を多く取るべきだ」と釘を刺した。