6月22日から来日している前総統府国策顧問の黄崑虎総会長を団長とする李登輝之友会の一行が昨日午前、靖国神社に昇殿参拝した。
靖国神社には先の大東亜戦争で戦歿した台湾出身者30,304名のうち27,864柱が祀られている。李登輝之友会として靖国神社に参拝するのは初めてであり、黄崑虎総会長をはじめ参加者の多くも初めての参拝だ。
午前9時30分過ぎ、「桜植樹式とお花見ツアー」に参加したノンフィクション作家の平野久美子さん、本会の柚原正敬常務理事、片木裕一理事、松澤寛文理事、石戸谷慎吉理事、冨澤賢公・事務局次長、育桜会の松前孝廣理事長、自由時報の張茂森特派員など20名近くが出迎える中、一行は参集殿に到着した。
控室で三井勝生・権宮司から靖国神社の来歴などの説明を受け、また靖国神社を知ってもらうためのプロモーション・ビデオを拝観したが、戦闘場面やご遺族などが登場する場面に涙する方も見られた。
10時過ぎ、手水を取って心身を清めた後に拝殿でお払いを受け、黄崑虎総会長を先頭にいよいよ本殿に向かう。本殿では、黄崑虎総会長が玉串を奉奠し、二拝二拍手一拝の作法にのっとって拝礼するのに合わせ、参列者も拝礼した。
洗米や野菜などがあがっているお供え物を何気なく見ていると、左端の方になんと台湾のアップルマンゴーがお供えしてあるのに気づいた。靖国神社の春秋の例大祭では祀られている御祭神の多くが吸っていた煙草もお供えされていると漏れ聞いていたが、この日の李登輝之友会の参拝のため、靖国神社では台湾出身戦歿者なら生前は誰でも食べたであろうマンゴーをお供えしてくれたのである。靖国神社のご配慮に感謝したい。
恐らく6月7日に李登輝前総統が参拝されたときも、マンゴーが供えられていたに違いない。
参拝を終えると、一行は遊就館へ。遊就館ではやはり李登輝前総統の実兄である李登欽命(日本名:岩里武則)の写真を見たいとの要望で、時間も迫っていた関係で順路を逆にたどってその場所へご案内いただいた。
遊就館内は撮影が禁止されているため、皆さん李登欽命の写真をしっかり目に焼き付けようとしてなかなか人垣が解けなかった。
11時過ぎ、遊就館を後に一行はバスに乗り込んだ。出迎えた方々が見送る中、次の訪問地である山梨県へ向かった。