著者は、東台湾研究の第一人者で本会理事でもある山口政治(やまぐちまさじ)氏。
山口氏は湾生で、大正13年(1924年)、台湾東側の花蓮の近く吉野村に生を享け、花蓮港中学、台北高等学校、京都大学法学部を卒業。李登輝前総統の一年後輩です。その後、労働省に入省し、台湾などとの青少年交流を進めていた故末次一郎先生とのご縁で各国と青少年交流事業などをされてきました。
本書は、長らく東台湾研究の一級資料の名著で、現在は絶版となってしまった『東台湾開発史』を改訂したものです。山口氏は、第2回・李登輝学校研修団の団長も務められましたが、その際にも、「台湾は西だけではなく東もあるので、東台湾の歴史をぜひ知って欲しい」とコメントしています。
かつて化外の地とされた東台湾が内地から雄飛した日本人と島内から第二移住した台湾人、そして先住民の高砂族との三族協和で開発されゆく感動の発展史を、台湾生れ(湾生)の著者が「望郷」の想いを籠めて書き上げた決定版。
知られざる東台湾―湾生が綴るもう一つの台湾史
山口政治
展転社
¥2,100(税込)