5月に行われる第23回・日本李登輝学校台湾研修団では、野外研修の目玉として台南の奇美博物館を訪問します。

この奇美博物館は、奇美実業の創業者として知られる許文龍氏が個人のコレクションを収蔵するため、私財を投じて建設したもので、世界的に稀少なバイオリンのストラディバリをはじめ、一万点を超える西洋芸術を中心とした展示品が集められています。

また、バロック宮殿を模した白亜の外観は、近くを走る台湾新幹線の窓からも見えることから、建設途中から話題を呼んでいました。

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博物館を背に許文龍氏を囲んで。

博物館はすでに一般公開されていますが、完全予約制のため、数ヶ月先まで予約がいっぱいの状況が続き、台湾南部の新たな観光スポットとして注目されています。

5月の日本李登輝学校台湾研修団では、奇美博物館での見学と特別講義を予定しています。

3月30日には、李登輝元総統がご家族と博物館を訪問し、創立者の許文龍氏の歓迎を受けました。もともとは正式開館前の昨年12月下旬に予定されていたものですが、風邪のために仕切り直しとなり、今回の訪問となりました。

二人のお嬢さんやお孫さんなどを伴い、1泊2日の日程で台南を訪れた李元総統と曽文恵夫人は、許文龍氏自らの案内によって館内を参観しました。

また、李元総統は建設が予定されている「李登輝総統記念図書館」の参考のため、許文龍氏や館長に助言を求めていました。

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2012年11月、建設途中の奇美博物館を許文龍氏の案内で視察。

李元総統は3年前の2012年11月に建設途中の博物館を視察しており、開館後は初めての訪問です。