全国から200人ほどが参加して12月23日に開いた本会の「日台共栄の夕べ」には、台湾から李登輝総統の名代として王燕軍・李登輝基金会秘書長と早川友久・秘書に初めて臨席いただき、今年の掉尾を飾るにふさわしい会となりました。下記に、李登輝総統から寄せられたご祝辞をご紹介します。
第一部の門田隆将氏による講演は、228事件で犠牲となった日本人の父と台湾人の母をもつ故湯徳章氏を巡って、まさに声涙ともに下るお話で、会場は寂として声もない状態でした。日台の絆の深さに改めて気づかせてくれる意義深い講演でした。
第二部の大忘年会では、来賓の江口克彦・李登輝基金会最高顧問や、和田政宗・参議院議員、秋元司・衆議院議員ら錚々たる顔ぶれの方々が登壇して挨拶。秋元議員は「これ、言っちゃっていいかなぁ」とフライング気味に「来年1月1日から、交流協会の名称が日本台湾交流協会に変わります」と披露。出席者から盛大な拍手が沸き起こった。
「日台共栄の夕べ」の最後を飾るのはおなじみの大抽選会。今年の目玉は、李登輝総統から贈られた「誠実自然」が希望された飾り皿。江口氏と、李登輝基金会の王燕軍秘書長によって抽選が行われ、当選者2名に賞品が贈られ、大盛り上がりのままに閉会となりました。
日本李登輝友の会の渡辺利夫会長をはじめ、会員の皆さま、会場にお集まりの皆さま、こんにちは。
本日、今年一年の日台関係を振り返る恒例の「日台共栄の夕べ」が開かれると伺い、一言ご挨拶を申し上げます。
昨年11月末に軽い中風で入院して以来、約一年が経ちました。しばらくの間、休養していたために、日本の皆さんにも大変ご心配をお掛けいたしました。
おかげさまで、だいぶ回復し、この夏には沖縄県の石垣島を訪問して、講演をすることも出来ました。
皆さんが私の健康に関心を寄せて下さることに大変感謝しております。
私も年が明ければ94歳になります。ただ、身体の動く限りは台湾のために尽くしたいと思っておりますし、そのためには台湾と日本の関係をよりいっそう強化しなければならないというのが私の信条です。
皆さんが日頃より、日台関係のために努力して下さっていることに感謝しつつ、日台関係の益々の発展を期待しているところです。
本日の「日台共栄の夕べ」が盛会となりますことを心より祈念して、私のご挨拶といたします。
2016年12月23日
李登輝