鹿児島県の出水市(いずみし)が、台湾の南投市埔里鎮と姉妹都市を検討しているという。南日本新聞が伝えているので下記に紹介したい。
出水市(渋谷俊彦市長)と言えば、毎年、1万羽を超える鶴が越冬することで知られる、人口5万人ほどの町。一方の埔里鎮(周義雄・鎮長)は「台湾のへそ」とも言われ、台湾の真ん中に位置し「台湾地理中心碑」も建立されている人口8万人ほどの町。紹興酒でも知られる。
2月14日と15日に出水市を訪問した埔里鎮の周義雄・鎮長は「ぜひ姉妹都市を実現したい」と感想を漏らしていたそうで、16日には、台北駐福岡経済文化弁事処の戎義俊・処長夫妻が姉妹都市実現に向け周鎮長と渋谷市長一行と食事会を開いたという。
九州ではこれまで熊本、大分、福岡の3県が台湾の自治体と都市間提携を結んでいるものの、鹿児島県はまだない。出水市と埔里鎮がめでたく姉妹都市を結べば鹿児島県初の提携となる。朗報を期待したい。
なお、南日本新聞では埔里「市」としているが埔里「鎮」の誤りだろう。台湾の行政制度では、日本の県=縣、市=市、町(村)=鎮、区=郷に相当する。
姉妹都市検討 台湾・埔里市から視察団 出水市
【南日本新聞:2017年2月16日】
出水市と姉妹都市盟約の締結を検討している台湾中部の埔里市の周義雄市長ら視察団が14、15日、出水市を訪れ、渋谷俊彦市長を表敬訪問した。麓武家屋敷群やツル観察センターも見学し、「出水はとてもきれいな街。ぜひ姉妹都市を実現したい」と意欲を見せた。
出水では近年、台湾からの観光客が増え、市は交流人口の拡大を目指し姉妹都市候補を探していた。
埔里市は出水中央高校と現地の高校の吹奏楽部が交流していたことや、国内の台湾関係者の推薦もあり有力候補に。両市の人口や面積はほぼ同じで、産業や自然環境など共通点も多いという。渋谷市長が昨年8月に現地を訪れ周市長に打診したところ好感触を得て、双方で作業を進めていた。