本会HPや本会メールマガジン「日台共栄」誌上でお伝えしたように、予定どおり4月1日、千葉県の銚子電鉄と蘇澳線が姉妹提携した。心から祝意を表し、産経新聞の記事をご紹介したい。また、銚子電鉄もホームページに関係写真を掲載して詳しく伝えているので併せて紹介したい。
銚子電鉄と蘇澳線の姉妹提携は今年初めての日台鉄道提携で、本会調査によれば、1986年1月25日に大井川鐵道と阿里山森林鉄道が姉妹鉄道を締結以来、25件目となる。
◆銚子電鉄HP:4/1(土)台湾鉄路管理局蘇澳(すおう)線との姉妹鉄道締結式を執り行いました。
銚子電鉄が台湾のローカル鉄道と姉妹提携 交流促進し地域活性化弾み
【産経新聞:2017年4月2日】
銚子電鉄(銚子市)は台湾北東部を走る鉄道「蘇澳(すおう)線」と姉妹提携し、1日、同電鉄犬吠駅で締結式が行われた。同電鉄が他の鉄道と姉妹提携するのは初めて。鉄道を通じた地域間の国際交流を促進し、地域の活性化につなげる。
蘇澳線は台湾の鉄路管理局が運営する公営鉄道で、約3・4キロメートルの路線。昨年、同電鉄側が同局を訪れ、両者がともに太平洋に面する漁港に通じる路線であること、銚子は温泉、蘇澳は冷泉を観光資源に持つなどの共通点から提携に至った。
締結式に出席した同電鉄の竹本勝紀社長は「相互の鉄道を通じた誘客により地域間の国際交流が促進され、ともに地域経済が活性化し、ひいては台日関係がよりいっそう親密なものになることを願う」とあいさつ。台湾から出席した同局宜蘭(ぎらん)運務段(段=区間)の謝清田(しゃせいでん)副段長は「2つの美しい路線が姉妹提携を締結するのはとても喜ばしいこと。今日から2つの路線は一心同体となり双方の交流を進め、それは両者に大きな発展をもたらすだろう」と述べた。
同日、同電鉄では姉妹鉄道締結を記念し、「台鐵×銚電」などと書かれた特製ヘッドマークを付けた電車が運行された。
同電鉄では利用者が減少するなか、各種イベントの企画やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した情報発信などを強化。地元高校生による支援も力に、路線の活性化に取り組んでいる。
今回の提携により台湾からの旅行客を誘致し、例えば地元の特産品である醤油をアピールするなどして、地域全体を盛り上げたい狙いがある。
同日、締結式に出席した銚子市の越川信一市長は「銚子電鉄は銚子のシンボル。何度も危機に直面しながら、市民や全国のファンの温かい声援で立て直してきた」としたうえで、今回の締結による交流拡大に期待を示した。
台湾から日本を訪れる旅行客は増加傾向にあり、昨年は400万人を突破した。有名観光地を行き尽くした観光客の中には日本の地方の“穴場スポット”を探す動きも出ており、同電鉄がこうしたニーズをうまく捉えれば一つのチャンスとなりそうだ。