宮古毎日新聞の報道より

こういう形の日台交流もあるのかと、いささか驚かされた。台南市にある長栄大学が宮古島市に分校を開設したいという意向を受け、分校開設に向けて覚書を交わしたそうだ。地元紙の「宮古毎日新聞」が報じているので紹介したい。

文部科学省によれば、外国大学の日本校は、テンプル大学ジャパンキャンパス、レイクランド大学ジャパン・キャンパス、カーネギーメロン大学日本校、天津中医薬大学中薬学院日本校、ロシア極東国立総合大学函館校、北京語言大学東京校の5大学があるそうで、もし長栄大学の宮古島分校が開設されれば台湾初となる。今後の推移を見守りたい。


宮古島分校開校へ覚書/台湾・長栄大学 準備室設置11月目指す 市長が視察報告

【宮古毎日新聞:2018年9月11日】

下地敏彦市長らは14日、市役所平良庁舎で会見を開き、宮古島へ分校を開設したい考えを示している台湾の長栄大学(李泳龍学長)を今月4、5日に視察訪問し、交流に関する覚書を交わしたことなどを報告。今後は分校設置に向けた準備室となる同大学日本教育センターを市役所城辺庁舎内へ今年11月を目標に設置したい考えを示した。

長栄大学は台湾南部の台南市にあるキリスト教系の総合大学で、学生数は約1万人。海外に国際協力校があり、沖縄の大学では沖縄キリスト教学院大学と提携している。

今年5月に同大学関係者が宮古島を訪れ島内を視察するとともに、市に対し分校を開設したい考えを説明。その準備室となる日本教育センターを設置し、月1回程度、大学から学生と教員が訪れ、観光に関する日本語や日本芸術などの講義を受けるとともに、市民との交流やイベントを行う方針を示した。宮古の高校生などが同センターでの講義の聴講を希望すれば受講できるという。

下地市長は今回、大学側からの提案に応える形で台南市を訪れ、キャンパスを視察したほか、交流に関する覚書を交わした。覚書では1)市と大学との文化交流に関すること、2)市と大学との教育、学術交流に関すること、3)大学宮古島分校設立への取り組みに関すること、4)その他、市と大学双方が交流を深めるために効果的であると認めるもの−について相互に交流を深め、さらなる発展と相互理解と協力に努めるものとされている。

11月を目標としている城辺庁舎への日本教育センター設置に合わせ、正式な交流協定を締結する予定。

会見で下地市長はこれまでの経緯や覚書の内容、今後の予定などを説明し「市にとっても大学にとっても双方にメリットがある。枠組みを作って着実に進めていきたい」と語った。