去る11月3日、電子製品製造大手「金宝電子工業」董事長(会長)の許勝雄氏が旭日重光章を受章した。
その授章理由は「平成24年から平成30年4月まで台湾全土工業総会理事長を務められ、会員企業による訪日団派遣や様々な産業分野でのセミナー開催等を通じ,日台産業界の相互理解,経済交流促進に寄与されました。平成30年6月からは日台のアライアンスを目的に設立された,三三企業交流会会長として,日本の大企業のほか地方の中小企業の海外展開を支援,日台の経済関係の強化・相互理解の促進に尽力」(日本台湾交流協会台北事務所)ということだった。
この許勝雄氏が会長をつとめる三三企業交流会は日台企業の提携関係構築に取り組んでおり、11月5日、「企業同士を引き合わせるビジネスマッチングやイベントなどを開催することによって、日本と台湾双方の企業の連携を後押し」してゆこうと、みずほ銀行と提携した。下記にそのニュースを紹介したい。
本会でもお伝えしているように、日台間では姉妹都市などの都市間提携も盛んに結ばれているが、最近の日台間では、静岡県三島市の特定非営利活動法人(NPO)「グラウンドワーク三島」と雲林県斗六市の国立雲林科技大が人材育成や学術研究交流に関する「インターンシップ協定」を結んだり、藤枝市と遠達国際企業が「包括連携協定」を結ぶなど、NPO法人と大学や自治体と企業のような提携も少なくない。
今回の銀行と経済団体という取り合わせも出て来て、日台間の結びつきは多方面に及んでいく兆候を示している。
みずほ銀が台湾経済団体と提携 日台企業の「橋渡し役に」
【ITmadiaビジネスオンライン:2018年11月6日】
みずほ銀行は5日、台湾の経済団体である三三企業交流会と提携した。企業同士を引き合わせるビジネスマッチングやイベントなどを開催することによって、日本と台湾双方の企業の連携を後押しする。
みずほ銀は取引先企業と三三企業交流会の会員企業との連携が促進されれば、日台企業のアジア地域への共同進出や、日本の中小企業が抱える事業承継の問題解決などにつながるとみる。みずほ銀の藤原弘治頭取は調印式で「日台企業それぞれのニーズを把握して双方の橋渡し役となり、課題解決に取り組みたい」と語った。
みずほ銀は1959年に台湾における外国銀行の第1号として支店を開設し、現在は邦銀で唯一3拠点を展開するなど台湾とのつながりが深い。一方、三三企業交流会は台湾の大手企業67グループなどで構成される台湾最大手の経済団体だという。