昨日(5月11日)、日本の民間機関の日本安全保障戦略研究所(高井晉・所長)と台湾戦略研究学会が日本と台湾の安全保障議論の活発化を目指す覚書を締結した。今後、東京と台北で各1回、討論会を開く予定だという。
産経新聞は「日台の安全保障分野では研究者の個人的な交流はあるものの、民間での組織間交流の制度化は異例」と報じている。
日台間の安全保障分野の交流は、非公開が原則の軍事に関わることなので民間では難しい。しかし、これまでも自衛隊出身者などを中心に意見交換が続けられている。蔡英文総統が3月、日本に初めて安保対話を求めた。この覚書締結を機に日本政府や防衛省が動くことを期待したい。
「中国の挑戦に直面」日台、民間が安保対話で覚書 異例の制度化
【産経新聞:2019年5月11日】
日本と台湾の安全保障議論の活発化を目指し、日本のシンクタンクと台湾の学会が11日、台北市内で覚書を締結した。
日台の安全保障分野では研究者の個人的な交流はあるものの、民間での組織間交流の制度化は異例。
覚書は、日本安全保障戦略研究所と台湾戦略研究学会が締結した。今後は毎年、東京と台北で各1回、討論会を開く。この日は日本側から退役自衛官らが、台湾側からは国防大学の研究者らが出席。締結式には、外交部(外務省に相当)の政策企画部門の責任者が立ち会い、「日台は同じ中国の挑戦に直面している」とあいさつした。
締結式後、第1回の討論会が開かれ、台湾側の出席者からは将来、対話を「トラック1・5」と呼ばれる半官半民形式に発展させたいとの意向が示された。討論会には台湾の「国家安全会議」の幹部も出席した。