一般財団法人さっぽろ産業振興財団(理事長=秋元克広・札幌市長)は1986年5月、「札幌市の産業特性を生かし、企業活動を支える人材の育成、創業支援、産業情報提供機能の充実等を通し、札幌市における新たな産業の創出と産業全体の活性化を図り、もって経済の発展に寄与する」ことを目的に設立されたという。
その拠点として、札幌市産業振興センター、エレクトロニクスセンター、インタークロス・クリエイティブ・センター、札幌映像機構、札幌中小企業支援センターを擁しているそうだ。
札幌映像機構が「札幌市内、道内の撮影に関する情報の提供・ロケ支援や海外の映像コンテンツマーケットへの共同出展事業」を展開していることから、6月18日、台北フィルムコミッション(FC、台北市電影委員会)と映像分野での協力覚書を結んだという。
中央通信社の伝えるところによれば、今後は「日台の映像制作者に相互に撮影支援をするほか、人材交流の架け橋としての役割を担い、映像面での日台交流の深化や産業振興」を目指し、「台湾の映像制作者が札幌での撮影を希望する場合、台北FCに申請すれば札幌FCから無料でロケ地探しのサービスを提供してもらえるだけでなく、優先的に制作助成金を申し込める。一方、日本の映像制作者が台北で投資や映像制作を行う際には、台北FCを通じて撮影支援申請や市の国際合作投資事業への申し込みができる」そうだ。
つまり、国内に居ながらにして、ロケ地探しや制作助成金を申し込めるという。映画やテレビドラマ、CMなどの関係者にとっては何とも有難い覚書の締結だ。
台北と札幌の両フィルムコミッションが覚書締結 交流深化目指す
【中央通信社:2019年6月19日】
台北フィルムコミッション(FC、台北市電影委員会)は18日、北海道札幌市のFCと映像分野での協力覚書を結んだ。日台の映像制作者に相互に撮影支援をするほか、人材交流の架け橋としての役割を担い、映像面での日台交流の深化や産業振興を目指す。
調印式が台北市内で行われ、台北FCの饒紫娟ディレクターとさっぽろ産業振興財団の酒井裕司専務理事が覚書を交わした。今後、台湾の映像制作者が札幌での撮影を希望する場合、台北FCに申請すれば札幌FCから無料でロケ地探しのサービスを提供してもらえるだけでなく、優先的に制作助成金を申し込める。一方、日本の映像制作者が台北で投資や映像制作を行う際には、台北FCを通じて撮影支援申請や市の国際合作投資事業への申し込みができる。
饒氏はあいさつで、台北には日本統治時代の建物や文化が多く残り、札幌には台北にはない雪景色があると紹介。より深く、より広い交流を通じ、両市が共に映像産業を発展させ、日台双方で観光の深みを増せるよう後押しできればと期待を寄せた。
酒井氏は、両市が今後、より深い交流ができるようになればと語った。
8月には、チウ・リークアン(邱瓈寛)がエグゼクティブプロデューサーを務める新作映画の撮影が札幌で行われる。同作は1982年に製作された香港映画「悪漢探偵」のリメークで、作品の約3分の1を札幌で撮影する予定だという。