財団法人資訊工業策進会のHPより

このところ、日台間では産学連携のケースが相次いでいます。

昨年は、JR四国と高雄の高苑科技大学(3月)、東京電力パワーグリッドと国立成功大学(6月)、静岡県のグラウンドワーク三島と国立雲林科技大(10月)、藤枝市と遠達国際企業(10月)、青森県と台日商務交流協進会、台北市進出口商業同業公会(12月)などが産学提携しています。

今年に入ってからもこの動きは活発で、スマートフォン広告事業を行う株式会社CyberZと世新大学(2月)、レストラン「明治の館」などを運営する日光総業と長栄大学(2月)、高千穂町の旅館「神仙」と静宜大学(4月)と続き、本年6月には、壁の高さ10メートル以上もある雪の廊下「雪の大谷」のある富山県の立山町(たてやままち)と台湾・新竹市にある中華大学観光学院(観光学部に相当)が「インターンシップ(就業体験)に関する協定」を締結しています。

10月25日、東京都市大学と台湾の政府系シンクタンク資訊工業策進会(資策会、台北市)が「産学連携に関する覚書」を締結したそうです。

今後は「人工知能(AI)や次世代通信規格「5G」、モノのインターネットなど、双方が持つ技術や経験を生かして研究、協力を進める」と中央通信社は報じています。


台湾の政府系シンクタンク、東京都市大とAIや5Gなどで覚書

【中央通信社:2019年10月25日】

政府系シンクタンクの資訊工業策進会(資策会、台北市)と東京都市大学(東京都)は25日、台北市内で産学連携に関する覚書を締結した。人工知能(AI)や次世代通信規格「5G」、モノのインターネットなど、双方が持つ技術や経験を生かして研究、協力を進める。 

調印式では、資策会の卓政宏執行長と東京都市大の三木千壽学長が署名した。 

三木氏によると、双方の交流が始まったのは2014年。地域政策の研究がきっかけだったが、後に小売業のスマート化や地方創生などにおけるコンサルティングやマッチングなども行われるようになり、近年では政策や技術交流、学生の実習などにまで拡大されていたという。協力範囲はAI画像認識、5Gセキュリティー、デジタルヘルスケア、IT(情報技術)と結び付いた金融サービス「フィンテック」など多岐にわたる。 

卓氏は、既存の協力関係を基礎に、次世代の情報通信技術(ICT)にたけたグローバル人材をより多く育成し、研究開発の成果を海外に広め合いたいと述べ、日台の産業技術の交流深化に意欲を示した。