【自治体10】平成15年(2003年)4月21日 岡山市(岡山県):新竹市(桃園県)

両市の交流は、「岡山市日台友好都市議員連盟」が平成12年8月に結成され、9月,11月に同市を訪問したことから始まり、翌平成13年4月には、岡山市日台友好都市議員連盟と新竹市政府及び新竹市議会との間で、友好交流に関する覚書の調印が行われました。これを契機に、両市の交流は大きく進展、岡山市子供海外派遣事業による中学生の新竹市への派遣、ガラス工芸作家の交流、市民訪問団の派遣、保育園の姉妹園締結など、幅広い分野で交流の輪が広がり、友好交流締結へ向けた機運が高まり、平成15年4月21日、岡山市において「岡山市・新竹市友好交流協定書」に調印。

新竹市は台北市の南西約80kmにあり清代からの城下町。人口は約38万人。「新竹風」と言われる季節風が強く、「風の街」とも呼ばれている。新竹ビーフン(米粉)が古くから有名で、伝統工芸産業としてはガラス工芸、凧、灯籠、木彫りが盛ん。1980年以降整備されたサイエンスパークは、台湾のシリコンバレーとして世界のIT産業の最先端を担っている。

岡山市役所 国際課
〒700-8544 岡山市大供一丁目1番1号
TEL:086-803-1112 FAX:086-225-5408
E-mail oifa@po1.oninet.ne.jp


台湾の新竹市と友好交流協定を結んだ岡山市長へエールを!

報道によりますと、去る4月21日、台湾の新竹市との間に友好交流協定を結んだ岡山市(萩原誠司市長)に対して、昭和56年(1981年)4月に同市と友好都市関係を結んだ大陸の洛陽市から、4月29日付で、二つの中国をつくり出した過ちを正さないことは中日共同声明や中日平和友好条約の原則と精神に背く、という理由で友好都市関係を「凍結」する通知が届きました。

これに対して、萩原岡山市長は5月1日付で、新竹市との協定締結は日中共同声明などを結んだ日本政府の立場と矛盾しない、洛陽市との友好関係と交流事業を継続・発展させたい考えにいささかの変化もない、という趣旨の文書を洛陽市長に送ったそうです。

果たして、岡山市が新竹市と友好交流協定を結んだことは日中共同声明などに反することなのでしょうか。結論を先にいえば、まったく違背していません。中国側の不当な言いがかりです。

昭和47年(1972年)9月に発表された日中共同声明では、「中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認」し、台湾に関しても謳っています。確かに中国は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部である」ことを表明しました。しかし、日本はその中国の「立場を十分理解し、尊重」すると表明したのであって、けっして承認したわけではありません。

事実、日中共同声明に合意して帰国した大平正芳外相(当時)は、自民党両院議員総会の場で、次のように明言しています。

「台湾の領土の帰属の問題で、中国側は中国の領土の不可分の一部と主張し、日本側はそれに対して『理解し尊重する』とし、承認する立場をとらなかった。つまり従来の自民党政府の態度をそのまま書き込んだわけで、日中両国が永久に一致できない立場をここに表明した」

従って、日本の立場は、サンフランシスコ平和条約の立場 ~日本国は、台湾及び澎湖諸島に対する全ての権利、権原及び請求権を放棄する(第2条-b)~ 以上でも以下でもないのです。

また、1972年の米中上海共同コミュニケ等で中華人民共和国を唯一の中国としているアメリカでも、すでに13の都市が中台両方の都市と交流関係を結んでいます。例えば、カリフォルニア州のサンフランシスコ市は上海市と台北市と、ワシントン州のタコマ市は福州市と台中市、というようにです。タコマと台中の協定に至っては「The Republic of China」(中華民国)と記載されているそうです。

日本の自治体で台中双方の都市と友好関係を結んだのは、岡山市が初めてだそうですが、洛陽市の岡山市に対する「凍結宣言」は、日中共同声明に悖る内政干渉以外のなにものでもありません。私ども台湾研究フォーラムは、岡山市の毅然とした姿勢を支持いたします。

今回は外務省も「こうした協定書の中で『中華民国』と書いても、日中共同声明には反しない」と表明しています。

私どもの趣旨に賛同される方は、ぜひ岡山市の萩原誠司市長へその姿勢を支持し、中国(洛陽市)の不当な圧力に屈しないよう熱いエールを送ってくださるようお願いします。

 平成15年5月5日(祝・月)

■萩原誠司・岡山市長(平成15年5月現在)

〒700-8544 岡山市大供1-1-1 岡山市役所
TEL 086-803-1025(市政への意見・提案:市民の声室)
FAX 086-803-1731

台湾の新竹市と友好交流協定を結んだ岡山市長へエールを!!

岡山市HP掲載の調印式の模様

活動案内

活動案内

PAGETOP
Copyright © 日本李登輝友の会 All Rights Reserved.