3月6日、鳥取県三朝町の「三朝町総合文化会館」で台中県石岡郷と鳥取県三朝町とが「交流促進協定」に調印した。調印式は石岡郷の劉宏基・郷長と三朝町の吉田秀光・町長出席のもととり行われ、台北駐大阪経済文化代表処の呉嘉雄・処長や鳥取県の関係者140人あまりもこの調印式に出席した。
呉処長はこの交流促進協定の調印を政府を代表し祝意を述べるとともに、「双方のすでに構築されている友好関係がより深まり、台日両国の地方政府間の交流拡大促進の助けとなるよう期待する」と挨拶した。
三朝町観光商工課の担当者によると、三朝町と石岡郷とのつながりは1997年に三朝町から石岡郷に梨の穂木を輸出したことから始まる。梨は冬を越さないと実をつけないため、もともと台湾にある梨の木に石岡郷が輸出した穂木を接木して台湾で梨を結実させた。その後は毎年同町から石岡郷に穂木が輸出されている。
このような当初の商業的なつながりのもとに双方は文化面でもより交流を深めたいとして、2001年には石岡郷から当時の郷長や視察団がそれぞれ三朝町を訪問、翌年には三朝町町長が石岡 郷を表敬訪問した。その後もほぼ毎年、相互訪問がおこなわれ、さらには2005年には石岡郷の中学生、10数名が三朝町を友好訪問し、地元の中学生と剣道などをして交流をおこない、2006年には三朝町の中学生が石岡郷を友好訪問するなど、双方の友好関係は調印前からすでに始まっていた。
台中県石岡郷の郷民代表会(町議会)では2001年7月に三朝町との交流都市締結関係の決議案を通過している。 今回のこの調印では双方が推し進めた地域的な交流の結果であるばかりでなく、台日の実質関係がますます進んだという意義も含まれている。
【3月7日発行 台湾週報 台中県石岡郷と鳥取県三朝町が交流促進協定に調印】
石岡郷は、台湾中央部の台中県の東北部に位置し、面積は18平方キロ、人口は約1万5千人。産業は農業を主としている。温暖な気候で花芽ができないため、鳥取県などから輸入した穂木を接ぎ木に使って赤梨の栽培が盛ん。梨のほかにも、かんきつ類やモモ、ブドウなどの果樹も栽培している。
平成13年(2001年)、石岡郷の梨農家が同町を訪問したのを契機に、自治体同士の交流が始まった。03年から同町の穂木も輸出され、昨夏には台中県立石岡国民中学校の生徒が同町を訪れ、三徳山投入堂までの登山や三朝中の生徒と一緒に剣道を体験し、友好を深めている。
平成18年(2006年)1月に鳥取県の台湾訪問団に吉田秀光町長や牧田武文議長が同行した際、石岡郷の劉宏基郷長らと今後の両町の関係について協議、友好提携の話が具体化した。
※三朝町は1990年、フランスの温泉リゾート地ラマルー・レ・バン町とも友好姉妹都市提携を締結。
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