12月24日 |
【時事通信】観光目的なら対抗措置見送りか=台湾 前総統訪日で中国-阿南大使阿南惟茂駐中国大使は24日の記者会見で、日本政府が台湾の李登輝前総統のビザを発給したことへの中国政府の対応について、「(李氏の訪日が一私人の観光という)目的通りに行われれば、大きな問題にならない」と述べ、当面は対抗措置が見送られるとの見通しを示した。 |
12月26日 |
【朝日】野中氏が訪中とりやめ 李登輝氏へのビザ発給に抗議 自民党の野中広務元幹事長は25日、来年1月予定していた中川秀直国対委員長、古賀誠元幹事長らとの中国訪問について、参加を取りやめることを明らかにした。東京都内で記者団に語った。 野中氏は日中友好協会の名誉顧問を務めている。訪中団への参加取りやめは、日本政府が中国政府の意向に反する形で、台湾の李登輝前総統にビザを発給したことへの抗議の意味合いがあるという。中川、古賀両氏らは予定通り訪中する。 |
【産経】野中氏が訪中辞退 李登輝氏ビザ発給に反発? 自民党の野中広務元幹事長が来年1月11日から予定していた中国訪問を取りやめることが25日、明らかになった。野中氏と一緒に訪中する予定だった古賀誠元幹事長、中川秀直国対委員長らに辞退する意向を伝えた。古賀氏らは予定通りに訪中する。 野中氏の訪中辞退には、台湾の李登輝前総統にビザを発給して日中関係をこじれさせたことへの抗議の意味合いがありそうだ。野中氏は「信頼関係のうえに外交はある。微妙なときに(ビザ発給は)礼を失した。しばらく訪中するのは控えたい」と周囲に語っている。 |
【共同通信】ダライ・ラマが来春訪日へ 政府、入国許可の方向 チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ14世が来年4月、日本の宗教団体の招きで来日する予定であることが26日、関係者の話で分かった。 14世はチベット独立の精神的象徴でもあり、中国政府は「分裂主義者」と敵視しているが、日本政府はこれまで政治活動の自粛を条件に入国を認めており、今回も基本的に許可する方向。中国政府が「台湾独立派」と非難している李登輝前総統に日本政府が入国査証(ビザ)を発給した後の日本訪問計画だけに、中国側が強く反発するのは必至だ。 外国訪問途中の航空機乗り継ぎを除く十四世の正式な日本訪問は「チベット問題を考える議員連盟」代表世話人の牧野聖修衆院議員らが招待した03年秋以来。関係者によると、十四世は4月8日に成田空港に到着。東京、熊本、石川の3都県を訪れ、講演などを行い同19日に離日する。 |
【読売】李台湾前総統、27日訪日…中国は報復検討も 台湾の李登輝・前総統(81)が27日に日本を訪問し、来月2日まで、名古屋、金沢、京都などを家族と観光旅行する。 今回の訪日は、「懐古の旅」とされているものの、日台のきずなの強さをさりげなくアピールする“実質外交”の色彩も帯びている。李氏訪日に強く反発する中国が、日本との公的交流の一部凍結など何らかの報復に出る可能性がある。 李氏の側近は、今度の旅について、「青年時代を懐かしむセンチメンタルジャーニー」と語る。「22歳まで日本人でした」と語る李氏はかつて、「岩里政男」という名前を持ち、日本の教育を受け、日本の書物を読んで育った。今も日本語の本を愛読し、同行する曽文恵夫人(78)とは日本語で会話する。 正月を過ごすことになる京都は、京都帝国大学時代に過ごした土地。戦局の悪化で学徒出陣に加わり、高射砲部隊の陸軍少尉として終戦を迎えたのが、27日に到着する名古屋だ。59年ぶりの訪問になる。 日中関係がこじれる中、李氏は訪日について沈黙を守る。台北に住む親友、何既明さん(80)は、「李氏は、観光客として自由に歩き、戦後の変化を肌で感じたがっている」とその心境を代弁した。 初めて訪れる金沢は、日本統治下の台湾で大規模農業用水を建設した日本人技師・八田与一の故郷。李氏は「日本人が台湾で行った良いことを、日本人にも知ってもらいたい」(別の側近)考えだという。 李氏は、初めて新幹線にも乗る予定だ。1月に試運転が始まる台湾高速鉄道(台湾版新幹線)システムは、日台経済協力のシンボル。李氏の影響力で、日本企業連合が欧州を破って逆転受注したとされる。 「孫娘と水入らずの温泉旅行」という名目でビザを取った今回の訪日では、日本政府に配慮して、講演などの「政治活動」は行わない。だが、訪問予定地からは、過去、現在、将来にわたる日台の結びつきを感じさせる外交的な側面がうかがえる。「政治活動」はしなくても、その行動は、「政治家」のものだ。 李氏は、総統在職当時から、日米などとの実質的な外交を重視してきた。現在は、急進独立派与党「台湾団結連盟」の後ろ盾であり、今月の立法委員(国会議員に相当)選挙では「台湾の国を作ろう」を訴えた。 一方、中国政府は、日本政府に対し、李氏が「日本で政治活動を行うことを許さない」よう強く求めている。李氏の言動を注視し、報復の是非、具体的な報復内容を検討する構えだ。前回訪日時、中国は、政権ナンバー2の李鵬・全国人民代表大会常務委員長(当時)の訪日を延期、政府高官の日本派遣も停止した。 |
【時事通信】李前総統、27日に訪日=夜に名古屋到着、7日間滞在-台湾 日本政府からビザ(査証)を発給された台湾の李登輝前総統は27日午後、日本アジア航空機で台北を出発し、夜に名古屋空港に到着する。家族旅行を目的に1月2日まで7日間滞在する予定だが、中国は「台湾独立勢力の代表人物」として訪日に反対しており、今後の日中関係に影響を及ぼす可能性がある。 李氏の訪日は、岡山県倉敷市の病院で心臓疾患の治療を受けた2001年4月以来、約3年8ヶ月ぶり。李氏サイドは今回の訪問を「プライベートな家族旅行」(関係者)としており、記者会見などを含む政治的な活動は一切しない見通しだ。 |
【共同】李登輝前総統、27日に来日 中国は反発、言動を注視 台湾の李登輝前総統(81)は27日夜、家族との観光旅行のため名古屋空港から日本に入国する。李氏の来日は心臓病治療を目的に大阪と岡山を訪れた2001年4月以来、3年8ヶ月ぶり。 中国は台湾独立派の李氏訪日に強く反発、李氏の政治活動を許さないよう日本に求めた。中国は滞在中の李氏の言動を注視しながら、対日報復措置をとるか検討するとみられる。 李氏は名古屋、金沢、和倉温泉(石川県)、京都、琵琶湖(滋賀県)を観光し、1月2日に関西国際空港から台湾に戻る予定。曽文恵夫人(78)、孫娘(23)のほか主治医、警護員が同行する。 李氏は京都帝大(現京大)農学部で農業経済学を学び学徒動員で陸軍に入隊、名古屋で終戦を迎えた。名古屋訪問は終戦時以来約59年ぶり。京都は1960年代後半に世界銀行の農業関係の会議に出席して以来で、京大時代の恩師と面会する予定だ。滞在中、初めて新幹線にも乗る。 中国は、陳水扁総統の民主進歩党と与党連合を組む台湾団結連盟の指導者である李氏を「独立勢力の代表的人物」とみている。日本政府は21日、李氏に短期滞在の一次査証(15日間有効)を発給したが、反発した中国側は取り消しを要求。その後も「滞在中の政治的活動を許さない」(武大偉外務次官)とくぎを刺しており、京大に対して李氏を招かないよう圧力をかけているとの台湾紙の報道もある。 日本政府は自民党議員に李氏との接触自粛を要求、報道各社にも取材自粛を求めている。 ≪李登輝氏の略歴≫ ■中台関係 1949年10月、中国共産党により中華人民共和国が成立し、国民党政権は台湾に敗走。中国は「一つの中国」の原則を堅持、台湾統一を今世紀の3大任務の一つに掲げる。しかし台湾の民主化を推進した李登輝前総統は中台の「二国論」を提起。陳水扁総統も2002年、台湾と中国は「一辺一国(それぞれ一つの国)」と主張し、新憲法制定構想など台湾化路線を推進。中国は李前総統や陳総統を「独立勢力」と非難しており、中台の政治関係は悪化している。(共同) 日本と台湾をめぐる主な動きは次の通り。 1972年9月 日中国交正常化で日台断交 |
12月27日 |
【自由時報①】日本自民黨前幹事長野中廣務原本定明年一月訪問中國,因為日本政府核發簽證給台灣前總統李登輝而引來中國不滿,野中認為,此時不適合前往中國,因而取消訪中。 |
【自由時報②】李前總統今天將偕家人赴日本旅遊,台灣大學名譽教授鄭欽仁表示,儘管中國杯葛,李此行定會成功,而且「深深打動日本人的心!」鄭欽仁與日本學界關係良好、獲有日本東京大學博士學位,他説,包括學界和政界在内的許多日本菁英極為推崇李登輝,早在幾年前,就有日本國際級學者私下串聯,要促成李回到母校京都大學訪問。 |
【自由時報③】突破中國打壓 李登輝今踏上日本 李登輝前總統今天將與家人前往日本觀光七天,預定走訪名古屋、金澤、京都等地,明年元月二日返國,這將是立委選舉過後,李登輝首度公開露面,並前往日本關西地區散心。 値得注意的是,李登輝年輕時曾負笈東瀛就讀京都大學,這次他也將返回母校參觀,預定三十一日參觀京都大學。 李登輝這次赴日除夫人曾文惠、媳婦張月雲、孫女李坤儀等家人,以及好友彭榮次夫婦、隨行醫師外,相關隨行人士一切從簡,保持低調,李登輝一行明天將在名古屋城等地遊覽,二十九日轉往金澤,預定下榻加賀屋泡湯,三十日、三十一日轉往京都觀光,預定參觀京都大學、銀閣寺,元月一日遊京都北方的琵琶湖,元月二日上午造訪京都的清水寺,當天傍晚由大阪的關西機場搭機返國。 |
【自由時報④】李登輝旋風 風靡東瀛 李登輝前總統今天將再度踏上日本領土,雖然這次是純觀光性質,但面對中國官方近來抗議李登輝的動作不斷,台聯人士、日本民間及旅日台僑團體今天將分別在中正機場、名古屋機場送機及接機,形成一股特殊的兩岸角力態勢。李登輝這次順利赴日觀光,對未來台灣卸任元首能否正式訪日具有重要的象徴意義。 由於李登輝在日本享有高知名度,深為日本知識菁英讚賞,一位旅日的台僑團體幹部即透露,這次已有十多位日本議員透過他,希望安排與李登輝會晤,但他認為,李登輝此行是純粹觀光,因此不宜打擾他。 事實上,為避免造成日本政府的高度困擾,李登輝此行相當低調,行前已與日方達成默契,不會有任何的政治活動,也不接受日本媒體專訪。 由於李登輝是申請赴日觀光,行使身為一介平民的自由旅行權,日本政府沒有理由剝奪他的旅行權,中國杯葛李登輝赴日的詭計終究無法得逞。 儘管李登輝必須謹守與日方達成十分低調的默契,但台灣與日本的民間聲音,是不會沈默的,當中國官方愈是蠻橫阻撓李登輝赴日,台灣與日本社會愈是加深對中國的反感。 日本教育出身、熟諳日本文化的李登輝,在日本始終具有很高的聲望,日本輿論也一直對他保持高度興趣,世界台灣同郷會副會長林建良指出,日本多位政界人士盼與李登輝會晤,由此可見李在日本很受歡迎,而雖然這次傳出日方對日本媒體不要採訪李登輝,但日本新聞界卻視李登輝的來訪為一大盛事。 儘管如此,台聯立委羅志明對日本外務省只核准李登輝的單次觀光簽證表示不滿意,認為應核發多次簽證,讓李登輝未來能自由進出日本、四處旅行。 李登輝這次赴日觀光,意外牽動台日中三方敏感的神經,値此複雜角力的情勢下,日方終究順應民意核可簽證,雖是跨出了一小歩,但對李登輝及台灣而言,卻是不小的一歩。 |
【産経】李登輝氏きょう訪日 日本政府から観光目的の入国査証(ビザ)を発給された台湾の前総統、李登輝氏(81)は二十七日午後、夫人の曾文恵さん(78)や長男(故人)の妻、孫娘(23)、主治医らとともに台北を出発、夕刻、名古屋空港に到着する。 李氏の訪日は、李氏が2000年5月に総統を退任し、すべての公職を退いてから2度目で、心臓病治療を目的に、大阪と岡山を訪れた前回の2001年4月以来、3年8ヶ月ぶり。家族旅行としての訪日は初めて。 李氏一行は名古屋や金沢を観光し、能登半島の和倉温泉に投宿。さらに李氏の母校、京都大学の同窓生や恩師などとの再会を予定している。京都観光を経て、来年1月2日午後、関西国際空港から台北に戻る予定だ。 李氏は、学生時代や学徒兵時代を過ごした京都や名古屋を、戦後初めてゆっくり訪ねることや、孫娘を日本の温泉に連れて行くことなどを楽しみにしているという。また李氏自身、乗車したことがない日本の新幹線への乗車も希望している。 |
【台湾日報 】中國要求京大勿接待李登輝憂李公開演講 阿輝伯明下午搭機赴日堅持回母校看看光滕醫師不會到關西李登輝前總統的日本回憶之旅,受到中國一路強烈抗議與打壓,日本政府在強大壓力下仍發給李前總統及家人觀光簽証,據了解,中國私下運作、要求京都大學不要接待或招呼李登輝,李前總統原本可以風風光光回到?違半世紀之久的母校京都大學,但中國擔心李前總統在母校發表公開演講或從事政治活動,將手伸進京都大學,要求該校降低或不派人接待李前總統一家人。 相關人士透露,李前總統曾是一國元首、在台灣日本都有重要影響力、他本人更是京都大學傑出畢業生,京都大學應衡量,若李前總統到關西回憶過往,過門不入母校的後果,中國希望京都大學讓李前總統無聲無息回母校,這不是李前總統及家人所能置喙,李前總統沒有主動要求京都大學派人接待,而縱使在京都大學沒派人接待他還是會回母校去看看。 目前,京都大學是否會以失禮方式對待這位傑出校友,視中國施壓程度與力道而定,李前總統受日本人歡迎程度仍可觀,目前是日本冬季最熱門聖誕節到新年期間的度假旺季,除上千名在日同鄉會、日本李友會成員會到名古屋機場接機外,不少日本友人也將到機場接機,他們將手持螢光棒、手電筒形成特殊的發光人龍。 李登輝前總統偕夫人曾文惠女士、媳婦張月雲、孫女李坤儀、民間友人彭榮次伉儷、隨行醫師及隨扈等一行十一人,明天下午搭機(二十七日)到日本關西展開「回憶之旅」,李登輝家族在關西純度假之旅,包括在名古屋市內觀光、去看看在學徒兵時代住過的地方,到金澤時,也會去瞻仰對台灣農業貢獻非常大的八田與一紀像碑前致意;在京都方面,例如清水寺、琵琶湖、銀閣寺等京都著風景名勝,都會有李登輝與家人的足跡。,外界盛傳,光滕和明醫師將與李前總統會面順便為他健檢,親李人士說,這趟不是醫療之旅,光滕醫師不會到關西。 不過,最受矚目的是,李前總統回母校京都大學,中國一直擔憂李登輝在京都有公開性的政治活動,因而,向該校要求不派人接待李前總統一行人,希望以怠慢的方式讓李前總統主動取消該行程,不過,李前總統仍堅持回母校到京都大學看看,有沒有人接待招呼並不那麼重要。 |
【東京】李登輝前総統、きょう来日 台湾の李登輝前総統(81)が27日午後、観光旅行のため日本に入国、一週間にわたり名古屋、金沢、京都市などを回る。李氏の訪日は、心臓病治療で大阪と岡山県倉敷市を訪れた2001年4月以来、3年8ヶ月ぶり。 李氏に発給された査証(ビザ)は短期滞在の一次ビザで、目的は家族との観光旅行。夫人、長男の妻、孫娘の三家族に主治医や警護関係者らを加え、一行は11人になる予定だ。 中国は、李氏を「台湾独立派の頭目」と見なして強く非難しており、日本政府にビザの取り消しを要求。対日報復行動に出ることも示唆している。中国の原子力潜水艦の日本領海侵犯事件や、小泉純一郎首相の靖国神社参拝など、双方の不満がうっ積している日中関係が、李氏の訪日で一層冷え込む可能性もある。 李氏は滞在中、記者会見や講演は一切しない。日本に知人、友人も多いが、支援団体も派手な歓迎会はしない方針。日本政府は、李氏と親交のある自民党国会議員らに接触の自粛を求めている。 李氏は27日午後、名古屋空港へ。名古屋市を皮切りに金沢市、和倉温泉(石川県)、京都市、琵琶湖畔(滋賀県)を観光。京都帝大(現京大)時代の知人らと面会した後、1月2日に関西国際空港から戻る予定。 |
【沖縄タイムス・社説】<李登輝氏来日 日中間の「棘」にするな> 日中関係はことし、対立がさまざまな形で表面化した。1972年の国交正常化以来、最も深刻な事態を迎えつつある。 小泉純一郎首相の靖国神社参拝への中国政府の反発、中国側の東シナ海でのガス田開発、原潜の領海侵犯には日本側から強い批判が起きた。 両国の対立点は歴史問題から安全保障や尖閣列島の領有権、さらに経済面の資源開発と多様化した。 国民の間でも、相手への感情的な反発が表面化した。 サッカーアジア杯で起きた中国人の反日感情の噴出、内閣府の「外交に関する世論調査」では中国に「親しみを感じない」が58・2%と前回から10ポイントも増加した。 国家間に横たわる対立が、国民の感情に微妙な影を落としている。 このような状況の中で、前台湾総統の李登輝氏が27日、来日する。 政府は、李氏の「市民としての観光旅行」の希望を認め、査証(ビザ)を発給した。2001年4月の心臓病治療目的に続く2度目の発給である。 李氏は総統を辞任しており「私人」として一般の台湾人と同様な扱いをすることは、日本の主体的な判断でなされるべきだろう。 これに中国は反発している。李氏は「台湾独立勢力の代表人物」(王毅駐日大使)であり、日本政府も認めている「一つの中国」政策に反する、というのが理由である。 李氏は1988年、本省人(台湾出身者)として初めて総統になり、民主化を進めたことで知られる。 99年に中国と台湾は「特殊な国と国の関係」(二国論)発言をし、現在も独立派政党の台湾団結連盟の精神的指導者とされる。 台湾では3月、「台湾化」を進める民進党の陳水扁総統が再選された。一方、今月の立法委員選は中国との協調を訴えた国民党など野党側が勝利した。 現状維持を選択しつつも、台湾人意識は確実に強まっているとみられる。 それだけに李氏の動きに中国は過敏にならざるを得ないのであろう。 だが中国外務省は「強い不満と抗議」は示したものの、「滞在中の政治的活動を許さないよう」求めるにとどまった。ビザ取り消しといった日本の主権にかかわる要求はしなかった。 日中はいま、連携すべき重要な課題を抱えている。北朝鮮の核開発問題に関する六カ国協議の進展や拉致事件の解決である。 李氏の来日を日中間の新たな「棘」としてはならず、両政府の冷静な対応を求めたい。 |
【Taipei Times】Lee Teng- hui to leave for Japan today Former Taiwanese president Lee Teng-hui (李登輝) is to leave for Japan today in the face of strong protests from China over the visit, officials said yesterday. Lee will stay in Nagoya for two days before travelling to Kanazawa city, said an official of the Taiwan Solidarity Union (TSU). The Japanese government said it considered Lee, who left office in 2000, to be a private citizen. It told journalists and officials to stay away from him on his tour of historic sites in southern Japan. Taiwan’s foreign ministry welcomed the decision to grant visas. And a TSU spokesman called the trip “a breakthrough” against China’s political blockade. Lee was president of Taiwan from 1988 to 2000. His “private visit” in 1995 to the United States, where he earned his doctorate, prompted China to lob ballistic missiles into waters off the country’s two major harbors and hold military maneuvers facing the island. |
【時事通信】李前総統、日本へ出発=観光目的で3年8ヶ月ぶり-台湾 日本政府からビザ(査証)を発給された台湾の李登輝前総統は27日午後、観光目的での訪日のため、日本アジア航空機で台北国際空港を出発した。日本時間午後7時すぎ、名古屋空港に到着する予定。 李氏の訪日は、岡山県倉敷市の病院で心臓疾患の治療を受けた2001年4月以来、約3年8ヶ月ぶりとなる。今回の訪問は私的な観光旅行と位置付けており、政治的な活動は一切しない見通しだ。 |
【共同通信】台湾の李登輝前総統来日 観光で3年8ヶ月ぶり 台湾の李登輝前総統(81)は家族との観光旅行のため27日夜、名古屋空港に到着する。来年1月2日までの滞在中、名古屋や金沢のほか、学生時代を過ごした京都を訪問し、恩師などゆかりのある人と会う。李氏の来日は、治療目的で大阪、岡山を訪問した2001年4月以来、3年8ヶ月ぶり。 名古屋空港では在日台湾同郷会などの呼び掛けで、在日華僑や留学生など多数が歓迎。 中国政府は「台湾独立派」の李氏訪日に強く反発し、日本で政治活動を行うことを警戒しており、李氏の日本での言動を注視しながら、訪問を受け入れた日本に報復措置を取るかどうか検討するとみられる。 李氏は京都帝国大(現京大)農学部に学び、学徒動員で陸軍に入隊後、名古屋で終戦を迎えた。名古屋訪問は戦後初めてで、京都は30数年ぶり。京都では京大時代の恩師と再会予定。新幹線にも初めて乗車する。 |