李登輝前総統一行は本日午前、京都・清水寺を見学した後、西本願寺大谷本廟(京都市東山区)で故司馬遼太郎氏に墓参した。
司馬氏の墓参を済ませた李氏は、報道陣に対して「日本がますます国際的に、またアジアでも最も発展するよう祈っています」などと日本語でメッセージを読み上げ、日本政府及び日本国民に対して感謝の意を述べられた。
京都駅で120人以上の人々に見送られた李登輝前総統一行を関西国際空港で待ち受けていたのは、600人を超える日本人・在日台湾人の大群衆。日の丸と台湾旗がちぎれるほどに打ち振られる中、李登輝前総統がソフト帽を振りながら笑顔でコンコースを進まれると、「李登輝先生万歳」、「台湾万歳」の大合唱が湧き起こった。
その後、ゆっくりと階下に進まれる李氏の背中を、大群集が唱和する『蛍の光』の歌声が見送った。一行は、17時20分発の日本アジア航空217便で無事帰国の途につき、6泊7日の訪日を終えた。
また、台北桃園国際空港では、陳唐山外交部長(外相)や、羅福全・前駐日大使をはじめ、台湾団結聯盟・511正名運動聯盟・台湾独立聯盟から1200人を超える支持者が帰国を出迎えた。
肌寒い曇天にも関わらず、李氏は出迎えの人々に応え、日本各地でたくさんの日本国民および在日台湾人から盛大な歓迎を受けたことを報告。「台日関係は断交以来、最良の状態。日本は進歩の中にも伝統を失ってはいない素晴らしい国。しかし、日本にいても想いを馳せるのは母なる台湾のこと。私たち台湾人も台湾アイデンティティを強化して台湾国家の建設のために一致団結して努力していこう」と訴えた。