3日、無事終了した第3回・李登輝学校研修団(本会主催)の終業式の席上、李登輝前総統は日本の社会科地図問題について言及した。

李登輝前総統は11月3日、李登輝学校における日本李登輝友の会の第3回研修会終業式でのスピーチで、日本の社会科地図の問題は、両国間のいびつな関係の象徴だと指摘した。

李氏はそのうえで、日本政府は強盗の論理である「台湾を中国の一部」との中国の主張を「理解し、尊重する」と表明し、文部科学省に至ってはさらに踏み込んで台湾を中国領土とする地図帳を検定で合格させたことは、中国の台湾侵略の正当化、台湾人民の人権蹂躙に等しく、平和愛好国家の日本にとっては道徳的汚点だと述べた。

また「日本民族は真実と誠実さを重んじる。台湾の親日感情の原点は、その民族性への憧れ。しかし台湾を中国領とする教科書には真実も誠実もない」と批判した。

これらの発言は台湾人の心の声を代表するものと言っていいだろう。台湾人が日本政府に言いたいのは、中国にへりくだって台湾という島を売り飛ばして、日本はそれで本当にいいのか、ということだ。この問題では、日本を理解し、日本に期待する人であればあるほど失望や悲しみ、そして怒りが大きいのである。