10月19日には「来月中旬」、21日には「数ヶ月」開業が遅れると発表したばかりの台湾高速鉄路(台湾版新幹線)でしたが、台湾高速鉄道会社は昨日(26日)、交流協会の台北事務所を通じて、開通式を12月7日に行うことを発表しました。
どうしてこのように猫の目のように開業予定日が変わるのか、いずれ明らかになるでしょうが、正式な営業運転は12月中旬以降になる見込みです。以下に、今朝のNHKニュースなど、参考となるような記事を新聞各紙から紹介します。
「台湾新幹線」 12月7日日開通式
海外で初めて日本の新幹線の技術を採用した台湾高速鉄道は、正式な営業運転の開始に先だって、12月7日に、台北と高雄を結ぶ路線のほぼ中間にあたる中部の台中で開通式を行うことが決まりました。
これは、日本の台湾に対する窓口機関「交流協会」台北事務所が、台湾高速鉄道会社から受けた連絡の内容を明らかにしたものです。それによりますと、ことし12月7日に台北と高雄を結ぶ路線のほぼ中間にあたる台中で台湾高速鉄道の開通式を行うことを決め、小泉前総理大臣ら日本の政治家や財界関係者らに招待状を送り始めたということです。
台湾高速鉄道は、海外で初めて日本の新幹線の技術が採用されましたが、フランスやドイツの技術も混在していることから工事が遅れたほか、運転士やスタッフの育成にも時間がかかり、開業が2度延期されました。
関係者によりますと、工事はほぼ終わっており、台北からおよそ7キロ南の板橋と高雄の間で来月下旬から試験的な営業運転を始め、正式な開業は12月中旬以降になる可能性が高いということです。正式な営業運転の開始に先だって開通式が行われることについては、2日後の12月9日が台北と高雄の市長選挙の投票日であることから、民進党政権の政治的な思わくが働いたという見方も出ています。【10月27日付・NHKニュース】
台湾新幹線が12月開業式典 来月下旬から試験営業
10月末開業の再延期が確定したばかりの台湾高速鉄道(台湾新幹線)について、日本の対台湾交流機関である交流協会台北事務所の池田維(ただし)代表は26日、12月7日に台湾中部の同鉄道台中駅(台中県)で開業式典が開かれることを明らかにした。事業主体である台湾高速鉄路(台湾高鉄)から連絡があった。
池田代表は「台湾高鉄から政治家ら日本側関係者への招待状発送が始まった」と述べた。陳水扁総統が既に招待状を送った小泉純一郎前首相には、交流協会を通じてあらためて招待状を送る。
同鉄道は日本の新幹線システムの初輸出で、台北‐高雄間(345キロ)を最速1時間半で結ぶ。関係者や台湾メディアによると、英国の検査機関による安全認証が10月末に出た後、交通部(交通省)検査委員会の最終審査に2、3週間必要。許可が出れば11月下旬から板橋(台北郊外)-高雄間で割引運賃での試験営業を始め、開業式典後の12月半ばから本格的な営業運転に入る見込み。
工事が遅れている台北‐板橋間(約7キロ)を含む全線開業は来年1月になるとみられる。運賃は台北-高雄間で1,490台湾元(約5,300円)を予定。飛行機の4分の3程度だが、在来特急の約2倍の値段だ。【10月27日付・西日本新聞】
台湾新幹線、12月7日開業
日本の新幹線システムを海外で初めて採用した台湾高速鉄道(台湾新幹線)の開業式典が12月7日に台湾中部の台中駅で行われることが決まった。
日本の対台湾窓口機関・交流協会台北事務所が26日明らかにした。台湾側は小泉前首相ら日本の政財界要人に招待状を発送しており、外交関係がない日台間の民間協力の象徴として盛大な式典としたい意向だ。台湾新幹線は10月末の開業を目標にしてきたが、安全審査などが遅れ、延期されていた。【10月27日付・読売新聞】
台湾新幹線、開業式は12月7日
日本の在台代表機関に相当する「交流協会」台北事務所は26日、台湾高速鉄道(台湾新幹線)の開業式は、12月7日午前に決定したと発表した。
事業主体となる台湾高鉄からの連絡によると、会場は台湾中部の台中駅となる。台湾側 は小泉純一郎前首相ほか日本の政財界要人を招待する方針だ。
日本の新幹線技術が海外で初採用された台湾新幹線は、工事の遅れなどから10月末の開業予定を再延期し、当面は板橋-高雄間での仮営業とし、全線開通は年明けとなる見通し。【10月27日付・産経新聞】