第5回総会で8人の新理事が誕生!中村勝範・平成国際大学名誉学長が顧問就任
能登半島地震にお見舞い募金を緊急決定! 6万円余の浄財が集まる

■8人の新理事と新顧問を選出
3月25日、東京・千代田区内において本会の第5回総会が開催され、8人の新理事が選出され、また今回新たに顧問として中村勝範・平成国際大学名誉学長が就任しました。顧問は本会初の設置です。

朝からの大雨や鉄道ダイヤの乱れ、あるいは能登半島地震の影響などで20人も欠席となる状況でしたが、雨も小降りとなった定刻の午後1時から理事会、総会、黄昭堂先生による記念講演と続き、懇親会からは、台湾駐日代表の許世楷氏や副代表の羅坤燦氏などの来賓の方々も加わり、予定通り午後7時過ぎに閉会となりました。

今回は役員任期を2年としている本会の第3期目のスタートとなり、新たに次の8人の理事が選任・承認されました(50音順、敬称略)。

・浅野和生(埼 玉)平成国際大学教授
・岩根哲哉(岩 手)岩根鉄工所(株)代表取締役社長
・金子一夫(埼 玉)東光建設(株)代表取締役社長
・酒井正文(東 京)平成国際大学教授
・佐野た香(神奈川)高座日台交流の会会長
・千葉文士(秋 田)秋田日華親善協会事務局長
・濱口和久(東 京)日本文化チャンネル桜キャスター
・宮元 陸(石 川)石川県議会議員

ちなみに、顧問に就任の中村勝範・平成国際大学名誉学長は「日台関係研究会」会長で浅野理事は同研究会の事務局長、また酒井理事も同研究会の重鎮です。

岩根理事、千葉理事は、現在、岩手県と秋田県で支部設立のための準備が進んでおり、その中核として活躍しています。

また、金子理事は会社を経営するとともに社団法人日本青年会議所において、日本人としての自信や誇りを呼び覚まそうと積極的に教育問題に取り組む「近現代史教育実践委員会」の委員長として活躍しており、濱口理事は防衛問題の専門家としてチャンネル桜キャスターを務める一方、でこの委員会の副委員長を務めています。

佐野理事は、これまで高座日台交流の会会長だった野口毅理事が名誉会長に退かれましたので、野口理事に替わっての就任です。

宮元理事は、昨年12月19日、石川県は台南県と日本の都道府県議会として初めて「友好交流協定」を締結しましたが、その中核として活躍した県議で、李登輝学校研修団の一期生でもあります。

■小田村四郎会長も李登輝前総統発言を支持
理事会と総会では、議事に先立ち李登輝前総統の発言をめぐって「転向」説が出ていることについて、柚原正敬事務局長から、李登輝前総統に直接会って発言の真意を確認してきたことや、「諸君!」編集長との会談内容について説明があり、また、小田村四郎会長からは「台湾はすでに独立している」と指摘した李登輝前総統の発言を支持する旨のコメントが発表された。

■今年度の事業計画や予算案も承認可決
理事会と総会では、今年度の事業計画や予算案も承認可決され、主な事業計画としては、李登輝前総統の来日歓迎活動、「台湾正名運動」の日本における展開、桜募金の推進、支部増設と会員数の拡大、台湾訪問団の実施と支援などが可決されました。

■能登半島地震募金を急遽決定!
総会ではこの8人の新理事就任などが承認されましたが、緊急動議として、この日午前に起きた能登半島地震にお見舞金を募り、新理事の宮元陸県議を通じて被災地に送ったらどうかとの提案があり、急遽決定して募金いたしました。

急なことにもかかわらず、懇親会までに集まったお見舞金は6万3,687円にも上りました。そこで昨日、宮元理事にその旨を伝えますと、感激の面持ちで「県当局も事態の把握に精一杯で、まだ募金などを設置する状態になっていないにもかかわらず、そのようなご配慮をいただき本当にありがとうございます。能登は李登輝先生ご一家も訪問されたところ。皆様のご厚志を必ず当局にお渡しいたします」と確約いただきました。

募金にご協力いただきました皆様に、この場を借りて改めて御礼申し上げます。27日中にも宮元県議へお送りいたします。

なお、許世楷・台湾駐日代表は26日午前、お見舞いの意を石川県に伝え、27日中にも石川県に赴かれるとのことです。

■黄昭堂先生「李登輝さんは転向などしていない」と断言
台湾独立建国聯盟主席の黄昭堂先生による「危急存亡のときを迎えた台湾と日本の役割」と題した記念講演は、年末に控えた立法委員選挙と来年3月に予定されている総統選挙についての分析、李登輝前総統は「転向」したのかどうか、台湾と中国の軍事バランス問題や日米安保の「極東条項」などについて、黄昭堂先生独特のユーモアを交えながら説明していただきました。

1時間のご講演でしたが、「総統選挙で国民党の候補が当選すれば、台湾は中国と統一するというイメージが広がる。選挙も国防の一環」「台湾が生き延びてこられたのは日本とアメリカのお蔭。しかし、台湾も台湾海峡を守ってきたことも知って欲しい。ただし、日本が弱くなると、台湾はアウト」「台湾と日本は運命共同体」など、今年から来年にかけての台湾情勢と、それへの理解と対応を日本側に求める講演でした。

特に、李登輝前総統の発言について「転向」したとかの誤解が生まれているが、「李登輝さんは転向などしていない」と断言されたことは強く印象に残る指摘でした。「また、来日直前、李登輝さんに会って『SAPIO』で話されていることが本当であることを確認してきた」とも述べ、ぜひ「SAPIO」誌を読んでくださるようにとのことでした。