【この記事は2007年公開のものですが、2015年3月4日、新たな事例を加えて更新しました】
本会ではこれまで台湾人の外国人登録証問題に取り組んできていますが、今度は新たに「住民票問題」が発覚しました。
外国人登録証明書では台湾出身者の国籍が「中国」とされ、運転免許証でもその国籍が「中国」とされています。それに加えて、今度は日本人が住んでいた台北市の住所を「中華人民共和国台湾省」とされている事実が発覚したのです。【外登証問題は2012年に解決済みです】
すでに今春(2007年春)、本会事務局でもこの吹田市が発行する住民票を入手し、吹田市に問い合わせています。
吹田市役所市民課の言い分は「外登証担当者が法務省入国管理局に問い合わせたところ、台湾の国名表記は中華人民共和国にという指導だった。『中華人民共和国台湾省台北市』という表記に抵抗がある場合は『中国台北市』としている」というものでした。
そこで、「では、住民票を申請する際に、『中華人民共和国台湾省台北市』か『中国台北市』のいずれかを選択できる旨を説明しているのか」と問うと、「それはしていない」との返答でした。
これでは、住民票には「中華人民共和国台湾省」と記入されることになってしまいます。何ともおかしな措置です。
もとより、台湾を「中華人民共和国」とか「中国」と表記すること自体間違っているのですから、選択性の提示などは論外なのですが、それさえもやっていないというのですから、あきれた話です。
本会では、2007年度の事業計画として「『台湾正名運動』の日本における展開」を掲げ、「日台国交正常化を視野に、『台湾は中国の一部』との誤解を解消するため、引き続き外国人登録証明書や住民票などにおける国籍表記問題や地図問題などに取り組み、政府及び関係省庁や議連などに働きかける。また、李登輝前総統を中心に推進される台湾の正名運動や制憲運動を紹介する」と明記し、この住民票問題を視野に入れた活動方針を立て、総会で可決していただいています。
すでに、台湾問題に取り組んでいる国会議員や地方議員などにはこの「住民票問題」を説明し、解決に取り組んでいただけるよう要請してもいて、反応は上々です。ただ、同様の事例は吹田市に限ったことではありません。
今後、本会としても、自治体への公開質問や意見書、陳情・請願活動を展開することで、この問題の解決に尽力していきたいと考えています。皆様のご支援ご協力のほどお願い申し上げます。
【外国人登録証・日本人の住民票、戸籍が改竄されている実例】
・在日台湾人の外国人登録証(国籍が中国にされている)
解決済み
・在日外国人の運転免許証(外登証と同様、国籍が中国にされている)
2007年からのICカード化により、国籍欄が空白となったため、表面上は解決済み
・日本人の住民票(大阪府吹田市・在台時の住所が中華人民共和国になっている)
・日本人の戸籍抄本(栃木県足利市・配偶者の国籍、婚姻の方式、子供の出生地がすべて中国になっている)
2015年3月4日追加