20070928本会前理事で、台湾少年工出身者でつくる「台湾高座会」との交流を続けている高座日台交流の会の野口毅名誉会長が『遥かなる祖国』を日本政策研究センターから共著で出版された。

平成5年、台湾少年工と50年ぶりの邂逅から、戦歿した台湾少年工の靖國神社への合祀、台湾少年工への卒業証書、在職証明書の発行と授与など、台湾少年工との交流を余すことなく語った、月刊「明日への選択」(平成16年2月号)掲載インタビューを収録したもの。

再読して、平成15年10月20日、台湾から600名を超える台湾少年工の方々とともに、本会からも阿川弘之会長(当時)や小田村四郎副会長(当時)、柚原正敬事務局長など約500名の日本人も参加し、座間市民文化会館で本当に盛会だった60周年大会をまざまざと思い出した。

野口氏は「台湾少年工の人たちのことが、このようにして広く世に知られるのは、とてもうれしいことです。ご覧になっていただきますようお願いします」と述べている。

本書は、野口氏の他、シベリア体験など4氏のインタビューも収録しているアンソロジーだ。久しぶりに心が打ち震えた。購入のお問い合わせは日本政策研究センターへ。

■『遙かなる祖国』
「明日への選択」編集部編
A5判72頁 定価500円+税

なお、台湾少年工のことについては阿川弘之・本会名誉会長が『文藝春秋』(平成15年8月号)の巻頭エッセイ「葭の髄から」に「心の祖国」と題して執筆している。