12月17日、来日中の台湾総統候補の謝長廷・元行政院院長が東京都内で「台湾維新と強国富民」と題して講演した。主催は日本長昌友之会(代表委員は易錦銓氏・何康夫氏)。
会場となったアルカディア市ヶ谷には、午後6時の受付開始前から参加者が詰めかけ、あっという間に定員の500人を超え、主催者側が補助イスを出しても足りずまさに立錐の余地もないほどだった。恐らく600人ほどにはなっていただろう。会場の後や両側にはテレビカメラが13台ほども並ぶ。
講演会横幕の下には、民進党旗と長昌友之会海外後援会の旗が吊り下げられ、壇上には小田村四郎・日本李登輝友の会会長や何漢業・中華航空代表取締役などから贈られた生花が華やかな彩を添えている。
謝長廷氏の入場直前、「福爾摩莎頌」(フォルモサ頌)が張瑞銘氏の先導によって歌われ、雰囲気はいやがうえにも盛り上がってくる。
謝長廷氏に随行してきた游芳枝夫人や高雄・嘉義両県長、立法委員などが先に入場した後、7時を少し回って謝長廷氏が会場に現れるや、盛大な拍手とともに、長昌友之会の小旗が打ち振られた。
本会の柚原正敬・事務局長による司会の下、主催者の易錦銓氏(財団法人台湾経済研究院顧問)が開会の挨拶。
続いて、来場していた許世楷・台湾駐日代表処代表や盧千恵夫人、谷川和穂(たにかわ かずお)元法務大臣、小田村四郎・本会会長、高野邦彦・大陸問題研究協会会長、宇都宮鐵彦・日本会議経済人同誌会会長、阿部穆・マスコミ総合研究所所長、明石元紹・明石元二郎令孫、風間直樹・参議院議員などが司会から紹介される。
また、金美齢(前総統府国策顧問)と黄文雄(評論家・拓殖大学日本文化研究所客員教授)の両氏が在日台湾人を代表して壇上で挨拶。
さらに、謝氏と同行してきた游芳枝夫人や高雄・嘉義両県長、立法委員が司会から紹介され、続いて、謝長廷氏には着物姿の日本人女性から、游芳枝夫人には台湾人留学生から、それぞれ花束が贈呈された。
いよいよ謝長廷氏の講演である。案内では日本語による講演であったが、謝氏は壇上に上がってから、アクセントもきれいな、流暢といってよいほどの日本語で「台湾語の方が話しやすいので」と前置きして台湾語で話し始めた。この急な変更に主催者も困惑したものの、急遽、易錦銓氏が通訳することで事なきを得た。
講演の内容については、本会千葉県支部のブログ「千葉発日台共栄」が詳細を伝えている。講演が終ると、「長昌友之会」の会旗授与式が行われ、謝氏から日本長昌友之会代表委員の何康夫氏(在日台湾同郷会会長)に渡された。また、その会旗を打ち振って台湾人留学生の薛格芳さんが謝氏の当選を願って「当選、謝長廷」と日本語と台湾語で掛け声を掛けて応援、会場全員で唱和した。その後、台湾を愛してくださいという内容の「嘸通嫌台湾」を張瑞銘氏の先導によって合唱。
閉会の挨拶は、最近、僑務委員会諮詢委員に就任された在日台湾同郷会顧問の趙中正氏。趙氏は3月には台湾に帰ってぜひ投票して欲しいと訴え、盛会裡に終了した。
(本会メールマガジン『日台共栄』664号より抜粋)