昨年7月、台湾在住で、台湾中央放送局国際放送特約、台湾歌壇運営委員、友愛会会員の三宅教子さんが「台湾歌壇」第7集で、日本から寄贈している河津桜に関して和歌を発表されていることをお伝えしました。

その一方、台湾で美しい日本語を残そうと努めている友愛会(陣絢暉名誉会長)が発行している「友愛」第8号(2007年秋)にも、「台湾歌壇」第7集に発表された6首を含めた12首を発表されていますのでご紹介します。

     短歌「河津さくら」 三宅 教子(みやけ のりこ)

祖国より贈られ来たる河津さくら紅ほのぼのと花開きをり

接木され一年の若木健気にもうすべにの花幾朶を咲かす

新竹の地に花咲かせ育ちゆくやさしき人らの見守る中を

日本より贈られ来たるも接木のも河津さくらはすくすく育つ

「日本より娘を嫁に出す思ひ」園田理事長かく語りしよ (育桜会理事長=園田天光光女史、現在は名誉会長)

日本より嫁ぎきたれる河津さくらこの地の人らの愛受けて咲く

台湾にさくらを送り続けむと日本李登輝友の会起つ

日本と台湾結ぶ麗しき河津さくらの花の橋かも

雨かぜも厳しき日差しも耐へませと河津さくらの若木に手を当つ

去年(こぞ)植ゑし河津さくらの咲くと言ふ霧社の花守り王海清さんは

歳月を経(ふ)りゆくほどに台湾の桜となりて満天に咲け

これよりは桜前線台湾を起点となすと思(も)へばうれしも