八田與一をはじめ、日本時代の台湾に貢献した偉人の像を制作・寄贈している許文龍氏はこのほど、台湾紅茶産業の発展に貢献した群馬県利根村(現・同県沼田市)出身の技師、新井耕吉郎氏の銅像を制作したとの連絡が本会に入りました。
10月24日に台湾中部の景勝地・日月潭ほとりにある台湾総督府中央研究所魚池紅茶試験支所(現・行政院農業委員會茶葉改良場魚池分場)で銅像の除幕式が行われるとのことです。
台湾の名産品として真っ先に挙がる台湾茶(烏龍茶)ですが、紅茶の存在はそれほど広く知られていません。しかしながら、1926年の日本時代に台湾に赴任した新井技師は日月潭北部の盆地が紅茶の産地になると確信し、1936年に魚池紅茶試験支所(現・茶業改良場魚池分場)を設立し、その後も所長を務めたそうです。
24日には、遺族が日本からも駆けつけ、除幕式が行われるとのことです。日月潭には、新井技師の功績を称える記念碑は建立されていましたが、銅像が建立されるのはもちろん初めてのことです。
また、許文龍氏は現在、日本時代の屏東県林辺渓に独創的な地下ダムを築き、今でも屏東の人々から慕われ尊敬されている、八田與一の先輩に当たる日本人技師・鳥居信平の胸像も制作中で、来年1月にお披露目との連絡が入っています。