17日午後、 馬英九総統の過度の対中傾斜政策などに反発する大規模抗議デモが台北を中心に南部の高雄でも開催された。参加者数は、主催者発表で南北合計80万人。
抗議デモの主旨は馬政府が進めるECFA(両岸経済協力会議)への反対、台湾の主権維持、失業者救済、一つの中国市場への反対など。
台北での参加者は、台湾大学・忠孝敦化・中山サッカー場の3か所からそれぞれスタートし、午後5時過ぎ、総統府前広場に終結した。中でも、忠孝敦化からスタートしたグループは、八徳路の国民党本部前を通過するため、ビルの前にはバリケードと警察官の厳戒態勢。通過する民衆は、一際大きな声でシュプレヒコールを上げていた。
参加団体の一つ、台湾独立建国連盟は、許世楷・前駐日大使御夫妻を先頭に台北市内の繁華街、忠孝敦化から総統府前広場まで約2時間かけて行進。
一部の参加者は抗議の意味を込めて24時間の座り込みを実施する。
馬総統は同日午後、インタビューに対して、「民衆の意見を理解する。しかし、中国との交渉に際しては台湾の尊厳を守り、対等かつ互恵の原則を持って臨んでいるので台湾の主権を失うことはない。民衆は安心してほしい」と述べた。