李登輝元総統は午前10時ごろ1階ロビーに姿を現し、ホテル内の庭園を散策。
車寄せ付近では、タクシーの運転手さんに「東京のタクシーの景気はどうですか」などと質問。運転手さんも、突然現れた李元総統に質問されて驚いた様子。
その後、本会事務局関係者、台湾から同行してきた李登輝学校卒業生の黄木寿さんや呉婉如さん、廖瑩婷さんと談笑しながら、20分ほどの散歩を終えた。
午前11時ごろ、本会会員や東京青年会議所の役員など約80名のお見送りを受け正面出口へ現れ、宿泊先のホテルオークラを出発。
たくさんの日の丸と「李登輝先生、万歳」、「台湾万歳」の合唱の中、李登輝ご夫妻は、見送りの人々に近づき、笑顔で手を振りながら車上の人となった。
搭乗したJAL1489便は15分ほど遅れて高知龍馬空港へと到着。こちらでも本会関係者ら20名ほどが日の丸で出迎え。その後、桂浜近くの「坂本龍馬記念館」を参観。森館長と三浦主任学芸員の説明を受けながら、龍馬の足跡をたどった。
15時過ぎ、メディア陣が待ちかまえる桂浜の坂本龍馬像へと到着。早速、地元メディアも含め20社のカメラに囲まれると、「こんな偉大な人物の下では、私たちは本当に小さな存在だ」と、見上げるほど大きな龍馬像になぞらえて、龍馬の偉大さを称えた。
記者会見の途中では、アイスを口にしながら答える場面も。この日の高知県は30度。やや秋風が吹き始めた東京と比べると、真夏に戻ったかのような陽気だった。
その後、李登輝元総統は高知市内のホテルで「龍馬の『船中八策』と私の政治態勢」と題して講演。1997年、台湾初めての民選総統として船出した李登輝元総統に対し、PHP社長の江口克彦氏が李元総統に書き送った書簡の中で坂本龍馬の「船中八策」に触れ、今後の台湾民主化の舵取りを示唆したことを初めて披露。李氏が主導した台湾民主化の陰に「船中八策」の存在があることを披露した。
講演にはおよそ100人が詰めかけたが、中には地元出身の中谷元・衆議院議員(元防衛庁長官)も姿を見せ、熱心に耳を傾けていた。
夜は18時から、市内の割烹臨水で高知県日華親善協会など主催の晩餐会に出席。初めての訪問となる高知県での第一夜を楽しんだ。
※本会HPに載せきれない写真、詳細レポートは2009年特集ブログをご覧ください。