会場にお集まりの国会議員の先生方、こんばんは!

今日、お集まりの先生方が主体となって、国会での講演にお招きいただき、ありがとうございました。

昨日、おかげさまで三百人近い国会議員の先生方にご出席いただき、無事に講演を終えることができました。

退任して時間が経ったとはいえ、台湾の総統経験者が国会で講演したことは、昭和四十七年に国交が途絶えた後はもちろん、戦後の歴史を通じても、初めての出来事です。

これもまた、日台関係が新しい「パラダイム」に変わって来た一つの証と言えましょう。今回の講演のために、色々と準備をしてくださった先生方には、心より感謝申し上げたいと思います。

二〇〇〇年に総統を退任後、心臓病の治療や、奥の細道の探訪など、日本を訪問したいと思っても、なかなかスムーズに訪問することが叶わない時期が長く続きました。

当時は、外務省や、中国の顔色を伺う反対派によってビザが出ないという騒ぎまで起こったものの、台湾を尊重してくださる国会議員の先生方のご努力もあり、少しずつ事情が改善され、今や大手を振って私が日本を訪問できるようになりました。

これは、特に、安倍晋三首相の登場以後、日本という国が、ひとつの独立主権国家として、誰に臆することもなく、主体性を持った外交を展開するようになった証拠だと感じております。日本のパラダイムもまた、徐々に変わってきたと言えるでしょう。

台湾に目を移しますと、台湾はこれから新しい時代を迎えるでしょう。来年一月の総統選挙では、現在の与党である国民党が政権を維持することは恐らく難しいだろうと感じております。

その原因は、とりもなおさず指導者にあります。現在の総統は、民衆の声に全く耳を傾けず、その結果、支持率は九%を切るほどです。

国家の浮沈は、ひとえに指導者にかかっています。日本は、安倍首相という、指導者能力を持ったリーダーが出てきたことで、私も全力で応援していると同時に、今後のますますの日本の発展を願ってやみません。

また、一方で、昨日も講演でお話しした通り、台湾はこれから第二次の民主改革を必要としています。残った人生は台湾のために捧げたいと思います。

今後も引き続き、先生方には台湾に関心を寄せていただき、日本と台湾の「心と心の絆」がより一層深まることを期待しております。

最後になり恐縮ですが、今回、私が訪日するにあたり、大きく助けてくださった江口克彦先生、国会の講演での窓口を務めてくださった岸信夫先生に、特に感謝を申し上げたいと思います。

本日はどうもありがとうございました。