畳三畳発言を大きく伝える台湾紙・聯合報(4月27日付の紙面より)

台湾漁船「東聖吉16号」が25日午前、沖ノ鳥島沖の日本の海上保安庁に拿捕され、担保金として600万円(約170万台湾元)を支払って釈放された事件につき、首相に相当する張善政・行政院長は26日、記者団に対し「あんなタタミ三畳分しかないようなちっぽけな土地がなぜ島といえるのか。頭を使わなくても分かることじゃないか」などと国際法の見識を疑わせるような発言を漏らした。

そのうえで「沖ノ鳥島は単なる岩礁。よって排他的経済水域(EEZ)は設定できないため、漁船が操業していたのは公海上であり、日本が拿捕する権利はない。日本のような国際的にも大きな国がなぜこのようなことをしでかすのか。不合理じゃないか」などと非難した。これまで台湾は、沖ノ鳥島をめぐっては日台関係を考慮して態度を明確にしてこなかったが、ここに来て方針を転換し、中国や韓国と同様、日本と対立する道を選んだようだ。

さらに、総統の馬英九は外交部を通じ、日本側に抗議するよう指示。蘇嘉全・立法院長(民進党)も、日本の拿捕は誤りだとして政府の対応を支持した。

報道によれば、拿捕された漁船が籍を置く屏東県の漁民たちは本日(27日)午前11時から日本交流協会台北事務所前で抗議を行なう予定だという。