2年のリノベーションを経てスターバックスに生まれ変わった「萬華林宅」

4月27日、台北市萬華区に残る市指定古蹟の「萬華林宅」にスターバックス・コーヒー艋舺店がオープンした。古蹟に認定されている建物にスターバックスが入居するのは初めて。

「萬華林宅」は、もともとこの地(日本時代の地名は艋舺)で保正などを務める名士だった林細保氏の邸宅。1931年(昭和6年)、財を成した林氏が新たに土地を求め、息子に林紅麻に設計させて翌年に竣工したもの。

この邸宅は、中央に柱があり、左右対称に入口が配され、シンプルな窓枠が用いられている。正面の壁には西洋式の装飾、屋根には日本式の瓦も用いられ、和・洋・台の折衷建築となっている。

報道によれば、邸宅は1998年に台北市の古蹟に指定され、2011年から約3年間にわたり修復工事が行われた。その後、スターバックスは2年にわたり店舗入居の計画を進めており、建物の1階と2階には店舗、3階と4階は邸宅所有者の林家に関する文物の展示スペースになる予定だという。

店内ではこの店舗限定のマグカップなども購入出来るようだが、4月30日現在ではあまりの人気で品切れ中だとのこと。台北市内のスターバックスでは、この艋舺店のほか、やはり日本時代の邸宅を利用した保安門市(保安店)も人気だ。

艋舺門市(艋舺店)
台北市萬華區西園路一段306巷24號(MRT龍山寺駅から徒歩5分)
電話02-2302-8643
営業時間(月〜金)07:30~22:00、(土日)08:30~22:00