ビックリするニュースが飛び込んできました。東京都教育委員会が12月19日に台北市教育局、翌20日には高雄市教育局と「教育交流に関する覚書」を締結したというニュースです。
日本と台湾の教育交流は年々盛んになっていて、それは日本から台湾へ修学旅行にゆく高校の急増や姉妹校提携の増加によく現れています。自治体の都市間提携の中にも青少年交流を謳っていますが、教育委員会同士の提携は少なく、まだ2件しかありませんでした。2014年5月22日に締結した広島県教育委員会と桃園県教育局の教育協定と、2015年9月7日の徳島県教育委員会と新竹市教育処による教育交流協定です。
ところが、首都機能を持ち、都市人口も日本一の東京都の教育委員会が台湾第1の都市である台北市の教育局と、台湾第2の都市である高雄市の教育局と「教育交流に関する覚書」を締結したというのですから画期的なことで、ビッグニュースと言っても過言ではありません。心より祝意を表します。
東京都教育委員会のホームページでは「世界で活躍できる人材の育成に向け、国際交流を始めとした様々な取組を更に推進する」ことを目的として締結したと記し、今後は学校間交流、生徒や教職員の交流、情報交換などを行ってゆくとのことです。
東京都教育委員会は、昨年9月にカナダのブリティッシュ・コロンビア州との「教育交流に関する覚書」が初の海外自治体との締結で、今年の10月にはオーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州、11月にはやはりオーストラリアのクイーンズランド州と覚書を交わし、それに続いて台北市と高雄市と締結したそうです。
台北も高雄も、東京都教育庁の宇田剛(うだ・たけし)指導推進担当部長らが立ち会い、中井敬三(なかい・けいぞう)教育長が調印式に臨んだそうです。
台北市のホームページにはなぜか覚書締結の記事が見当たりませんが、東京都教育委員会と高雄市教育局のホームページでは締結について伝えています。また中央通信社が高雄市との調印の模様を伝えていますので下記にご紹介します。
◆台湾 台北市政府教育局及び高雄市政府教育局と「教育に関する覚書」を締結しました
◆高雄、東京攜手今天(20日)簽署教育交流備忘錄,臺日師生國際友誼延長、增進台日友好關係
高雄市教育局と東京都教委、交流覚書に調印 友好関係増進に期待
【中央通信社:2016年12月21日】
高雄市教育局と東京都教育委員会は20日、教育交流に関する覚書(MOU)に調印した。范巽緑・教育局長は両都市の国際化教育の推進や、友好関係の増進につながると期待を寄せている。
范局長によると、高雄と東京の学校は1982年に三信家事商業職業学校が正則学園高校と姉妹校協定を結んだのをはじめ、長期間に渡って積極的な交流が行われているという。日台双方をより深く知ることで、生徒の国際的視野を養うことができればと語った。