20170318-01嬉しいニュースが飛び込んできた。4月1日、千葉県の銚子(ちょうし)駅と外川(とかわ)駅の10駅、6.4 キロメートルを結ぶ銚子電気鉄道線を運営する銚子電気鉄道が台湾鉄路管理局の蘇澳(すおう)線と「姉妹鉄道」を締結することになった。

実は、この「姉妹鉄道」締結には本会の千葉県支部が深くかかわっている。本会理事で千葉県支部長の嶋田敦子(しまだ・あつこ)さんからどうも鉄道提携しそうだとお聞きしていたが、このたび嶋田支部長から4月1日に正式締結する旨のご連絡をいただいた。

嶋田支部長からのお便りは別途ご紹介したいが、これで日台間の鉄道提携は25件目。この鉄道提携の特徴は、2013年以降に急速に提携数が増えたことにある。2013年:3件、2014年:4件、2015年:8件、2016年:8件で、この4年間で23件にも及ぶ。

銚子電鉄と蘇澳線の姉妹鉄道提携は今年初。心から祝意を表しつつ、下記に銚子電気鉄道ホームページに掲載されたプレスリリースをご紹介したい。

台湾鉄路管理局も同時にこの提携について発表していて、4月1日の午前11時から銚子電鉄「犬吠駅(いぬぼうえき)」の駅前広場にて行われる調印式には「台鉄側から宜蘭段(区間)の謝清田・副段長(副区間長)、蕭寀婷・蘇澳駅長、銚子電鉄側から竹本勝紀社長が出席する予定。立会人として越川信一銚子市長も招く」(3月17日付「中央通信社」)という。

2006年から銚子市長をつとめた岡野俊昭(おかの・としあき)氏は台湾への造詣が深い。現在の越川信一(こしかわ・しんいち)市長が台湾へどの程度の関心を持っているか不明ではあるものの、調印式に立ち会うという。この姉妹鉄道をきっかけに、銚子市と蘇澳鎮との交流に発展してゆくことを心から期待したい。

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◆日台「姉妹鉄道」一覧
1)1986年01月25日 大井川鐵道と阿里山森林鉄道が姉妹鉄道を締結。
2)2013年04月20日 黒部峡谷鉄道と阿里山森林鉄道が姉妹鉄道を締結。
3)2013年04月23日 江ノ電と平渓線が観光連携協定を締結。
4)2013年10月13日 JRな四国の松山駅と台湾鉄道の松山駅が姉妹駅を締結。
5)2014年04月30日 秋田の鳥海山ろく線と平渓線が姉妹鉄道協定を締結。
6)2014年10月28日 千葉のいすみ線と集集線が姉妹鉄道協定を締結。
7)2014年12月22日 山陽電鉄と宜蘭線が姉妹鉄道協定を締結。
8)2014年12月22日 山陽電鉄の亀山駅と宜蘭線の亀山駅が姉妹駅を締結。
9)2015年02月12日 東京駅と新竹駅が姉妹駅を締結。
10)2015年02月26日 京浜急行電鉄と台湾鉄路管理局が友好鉄道協定を締結。
11)2015年03月14日 西武ホールディングスと台湾鉄路管理局が友好協定を締結。
12)2015年03月14日 西武鉄道と台湾鉄路管理局が姉妹鉄道協定を締結。
13)2015年09月04日 長良川鉄道と内湾線が姉妹鉄道協定を締結。
14)2015年12月04日 大阪駅と台北駅が姉妹駅を締結。
15)2015年12月18日 東武鉄道と台湾鉄路管理局が友好鉄道協定を締結。
16)2015年12月21日 山陽電鉄と台湾鉄路管理局が観光連携協定を締結。
17)2016年01月21日 鉄道総合技術研究所と台湾鉄路管理局が技術協力協定を締結。
18)2016年02月25日 JR四国と台湾鉄路管理局が友好鉄道協定を締結。
19)2016年03月15日 江ノ島電鉄と台湾鉄路管理局が友好鉄道協定を締結。
20)2016年06月01日 いわて銀河鉄道と台中線(山線)が姉妹鉄道協定を締結。
21)2016年06月01日 三陸鉄道と海岸線(海線)が姉妹鉄道協定を締結。
22)2016年07月04日 江ノ電と高雄メトロが観光連携協定を締結。
23)2016年08月27日 天竜浜名湖鉄道と集集線が姉妹鉄道協定を締結。
24)2016年10月22日 帯広市の幸福駅と新竹県の合興駅が姉妹駅協定を締結。
25)2017年04月01日 銚子電鉄と蘇澳線が姉妹鉄道を締結(予定)


台湾鉄路管理局蘇澳線との姉妹提携について

【銚子電気鉄道ホームページ:2017年3月18日】

銚子電気鉄道では、来たる4月1日、台湾鉄路管理局蘇澳(すおう)線との姉妹鉄道締結式を執り行う運びとなりましたので、お知らせいたします。

当社路線と台湾鉄路管理局蘇澳線は、ともに首都から2時間程の距離に位置し、太平洋に面する漁港に通じる路線であり、更に蘇澳には冷泉、銚子には温泉があり、それぞれ観光資源として重要な存在であることなど、多くの共通点があります。

そこで相互の協力と信頼を礎として、両鉄道の友好関係を推進するため、姉妹鉄道の契りを結ぶこととなりました。

本締結を契機として、鉄道を通じた相互誘客を通じて地域間の国際交流を促進し、以て地域経済の活性化に寄与したいと考えております。

つきましては、下記のとおり姉妹鉄道締結式を開催いたしますので、ご多忙とは存じますが、報道関係者の皆様にはぜひ取材をお願い致します。

平成29年4月1日(土)  銚子電気鉄道 犬吠駅広場にて午前11時より開催

式次第
1. 当社代表取締役、台湾鉄路宜蘭運務段副段長、銚子市長による挨拶
2. 提携文書への署名及び記念品交換
3. アトラクション:銚子伝統芸能「はね太鼓」実演ほか (終了予定時刻 11:45)

【参考データ】
蘇澳駅(宜蘭県蘇澳鎮蘇南里太平路1号) (上記写真は蘇澳駅)
1919年(大正8年)3月24日 – 蘇澚駅として開業。
1920年(大正9年)10月1日 – 蘇澳駅に改称。

蘇澳鎮 人口 40,698 人(2016年1月)
宜蘭県東部沿岸部に位置し、東側は太平洋に面している。沿岸部には蘇澳港、南部に南方澳漁港があり、近海のみならず遠洋漁業の基地として重要な地位を占めている。