八田與一像頭断事件の発覚から3日目の4月19日、嘉南農田水利会が銅像の修復は進んでおり、5月8日の慰霊祭は予定通り行える見込みだと発表したそうで、ホッとしました。中央通信社が伝えているので下記に紹介します。
なお、本会が4月18日から始めた「八田與一像修復・復元『緊急募金』」は20日現在、29万1,738円(36人)となっており、深く御礼申し上げます。
昨日から、本会公式Facebookと公式Twitterで募金者イニシャルや募金額などを公表していますので、もし記載漏れなどの間違いがございましたら、お手数ですがご連絡のほどお願いします。
本会の緊急募金のことは、台湾の「自由時報」や「聯合報」でも取り上げていただき、日本人のこの事件への思いの一部が伝わったのではないかと思っています。
・4月18日付「聯合新聞網」:日本李登輝之友會募款修復八田與一像
・4月18日付「聯合新聞網」:【歴史倒帶】 追思八田與一 李登輝曾3度哽咽
国内でも、本会理事の森靖喜(もり・やすき)氏が理事長をつとめる岡山の岡山学芸館高校は毎年、修学旅行で台湾に行き、烏山頭ダムも訪問していることから、来週、先生や生徒たちが2日連続で街頭や校内で募金活動を行うそうです。
また、PHP研究所の月刊「歴史街道」6月号(5月6日発売)が八田與一特集を行うことは本誌でもお伝えしましたが、なんとPHPのホームページ「WEB歴史街道」において「八田與一像修復・復元『緊急募金』」を本日(4月21日)から掲載していただけるそうです。
また「PHPオンライン衆知」では、李登輝総統の著書『新・台湾の主張』から八田與一に関する部分を抜き出し「李登輝 八田與一像への台湾人の思い」と題してウェブ上に掲載してます。こちらもあわせてご覧ください。
こんなおぞましい、猟奇的とも言える事件で日台関係が揺らぐはずもありません。このような日本人の反応がそれをよく示しています。
破壊された八田像、修復進む 慰霊祭に間に合う見込み
【中央通信社:2017年4月20日】
台南市の烏山頭ダムで、日本統治時代にダム建設を指導した八田与一氏の銅像が破壊された事件で、同所を管理する嘉南農田水利会は19日、銅像の修復は進んでおり、5月8日の慰霊祭は予定通り行える見込みだと発表した。
両岸(台湾と中国大陸)統一を主張する元台北市議の男らが犯行を認めたものの、破壊された頭部はいまだに見つかっておらず、当初の予定通り、奇美博物館(台南市)の協力の下、芸術家の王昭旺氏によって修復が進められている。同博物館が所蔵する胸像を切断し、破壊された部分に接着して修復を行う予定で、王氏は破壊された跡がなるべく目立たないよう、修復を進めたいとしている。作業には10日ほどかかる見通し。
同会の楊明風会長によると、八田氏の命日に行われる慰霊祭には、日本からは八田氏の孫、修一さんなど約200人が参列する予定。楊会長は、「破壊しようという悪意を持つ人が現れることは防ごうにも防げない」と話し、今後は巡回を強化する方針で、このような事件はもう二度と起きないでほしいと訴えた。