本会では、烏山頭ダムでの八田與一像頭部切断事件を受け、4月18日に「八田與一像修復・復元『緊急募金』」を開始しました。この募金は、八田像が設置された土地の所有者である嘉南農田水利会(像の管理は台南市政府文化局に委託)にもご了承いただいて始めたものです。
ただ、水利会の楊明風会長も「今後は監視カメラの設置など、防犯設備などの環境整備も進めたい」とメディアのインタビューに答えており、八田銅像の修復に限らず、防犯設備や墓所の整備などに広くお使いいただきたいということに加え、戦後長らく台湾の皆さんが、日本人である八田技師を顕彰し続けてきてくれたことへの感謝と、これからも八田技師の銅像が日台友好の象徴であることに変わりないという思いを形にして台湾へお届けしたいという目的でお寄せいただいたものです。
5月8日に執り行われる八田技師の墓前祭の前に、直接、台南市内にある嘉南農田水利会にお届けしたいと考え、奇しくも4月28日から始まる「第27回・日本李登輝学校研修団」で訪台の際に台南市を訪れることになっていましたので、27日を募金の締切日とさせていただきました。
お陰様で、10日間という短い募金期間にもかかわらず、予想をはるかに上回る211人の方から210万円もの義援金を寄せていただきました。ご協力いただきました皆様に深く御礼申し上げます。
本来ですと、お一人お一人に御礼状をお出しすべきなのかもしれませんが、1円でも多く義捐金をお届けしたいという趣旨に免じてお許しいただきました。改めてご理解のほどお願い申し上げます。
4月27日、義捐金の受け渡し日程について、嘉南農田水利会からご連絡いただき、5月3日午前に嘉南農田水利会の事務所で楊明風会長にお手渡しすることになりました。
「第27回・日本李登輝学校研修団」は5月2日までですが、団長の安倍美香・本会理事と副団長の鈴木武氏はその後も台湾に残り、本会スタッフも残っていますので、渡辺利夫会長の名代として楊会長にお渡しする予定です。後日、本会ホームページや本誌において、その模様をご報告します。
なお、募金者イニシャルや募金額などを公表している本会の公式Facebookや公式Twitterでもお伝えしているように、払込取扱票(郵便振替)によるお振り込み分は、振替受払通知票が本会に届くまで2、3日かかるため、4月25日付で到着した通知票まで反映しています。また、27日15時以降に銀行からお振り込みされた場合も翌日付の処理となっています。
そこで、今後も義捐金が届くことが予想されますので、その分は、本会台北事務所を通じ嘉南農田水利会に直接お渡しする予定です。
八田與一技師は「嘉南大圳の父」として今でも台湾の人々から敬愛され、日本と台湾の絆を象徴する日本人です。八田像を巡って、二度とこのような事件が起こらないよう願って止みません。
ご協力を下さいました皆さまに心より御礼申し上げます。
平成29年(2017年)4月28日
日本李登輝友の会