自由時報ウェブ版に掲載された画像。狛犬は足の部分が大きく破壊されている。

28日夜、台湾紙・自由時報ウェブ版が速報で報じたところによると、八田與一銅像頭部切断事件を自首し、送検された元台北市議会議員の李承龍と、その内縁の妻とされる邱晉芛が昨夜再び凶行に及んだ。

二人は28日午後8時すぎ、台北市北投の逸仙国小(小学校)の校門に置かれた日本統治時代の狛犬を金づちで破壊しているところを住民に発見され、通報によって駆けつけた警察官によってその場で現行犯逮捕された。なお、破壊後に駆けつけた警察官とやり取りする様子を、邱晉芛がFacebookを通じてライブ中継するなど、より悪質性の高い犯行だった。

台北市逸仙国小は、日本統治時代の北投神社の跡地にあり、運動場の掲揚台付近が本殿だったとされる。

約10年前に小学校の整備が進められた際、庭から北投神社に置かれていたものと思われる狛犬が掘り出され、校門に置かれることとなった。狛犬は3年前に補修を施し、教師や児童からは「学校を守ってくれる狛犬」と親しまれていた。

逮捕された二人は当初、付近の派出所に連行された後、警察署に連行。メディアに「なぜ狛犬を狙ったのか」という問いには答えなかった。しかし、犯行直後の様子を共犯の邱晉芛が撮影した映像を掲載したFacebook上には「日本統治時代の残滓を払拭する」などと書き込まれており、八田銅像損壊と同目的のために犯行に及んだとみられている。

狛犬は足の部分が大きく破壊されるなど、破損の度合いは小さくないと思われる。

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通報により警察が駆けつけた際、破壊した狛犬の前で状況などを語る犯人の李承龍(共犯の邱晉芛のFacebookから)

共犯の邱晉芛のFacebook上に犯行直後の様子を撮影した動画が掲載されている。