台湾独立建国運動を日本で創始した王育徳博士の記念館がご命日に当たる9月9日、台南市内に建てられ、王雪梅・令夫人や次女の王明理・台湾独立建国聯盟日本本部委員長、羅福全・元台北駐日経済文化代表処代表ご夫妻など300名が参加して開館式典が行われました。
今度は、王育徳紀念館と同時期に着工した黄昭堂紀念公園がご生誕日に当たる9月21日に完成し、その記念式典が生まれ故郷の台南市七股区で行われるそうです。
・日 時:2018年9月21日(金) 午前10時〜午後12時10分
・場 所:台南市七股區龍山里海岸遊憩區
*ご参加を希望される方は台湾独立建国聯盟本部までご連絡ください。
台灣獨立建國聯盟 World United Formosans for Independence
TEL 02-2357-6656 FAX 02-2356-3542
台北市杭州南路一段27號2樓
E-mail:wufidata@wufi.org.tw
ご存じのように、黄昭堂先生は王育徳博士の台南一中時代の教え子で、台湾独立建国運動のために1960年2月に設立された「台湾青年社」の当初からのメンバーで、1963年5月に委員長に選出されて以来、何度も委員長に選出され、運動を牽引されました。
1992年11月にブラックリストが解除されて帰台。1995年8月に台湾独立建国聯盟世界中央委員会は黄昭堂・日本本部委員長を台湾独立建国聯盟の主席に選出し、それ以降、亡くなるまで16年もの長きにわたって主席をつとめられました。その傍ら、陳水扁政権では総統府国策顧問としても活躍されるなど、台湾正常化に尽力されました。
しかし、東日本大震災が起こった8ヵ月後の2011年11月17日、白内障の治療中、大動脈剥離による心停止のため急逝されました。
2011年12月20日、昭和大学・旗の台キャンパス上條講堂において開催された「黄昭堂先生お別れ会」には安倍晋三・元総理をはじめ200名が集い、そのご遺徳を偲びました。
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黄昭堂先生
1932年(昭和7年)9月21日、台南州北門郡七股庄(現在の台南県七股区)に生まれる。台湾大学経済学部を卒業後、日本に留学。東京大学国際学修士、社会学(国際関係論)博士。東京大学東アジア政治史講師、昭和大学教授を経て、現在、昭和大学名誉教授、社団法人台湾安保協会理事長、総統府国策顧問などを歴任。台湾独立建国聯盟主席、昭和大学名誉教授。主な日本語の著書に『台湾民主国の研究─台湾独立運動史の一断章』(東京大学出版会、1970年)、『台湾総督府』(教育社歴史新書、1981年)、共著に『台湾の法的地位』(彭明敏、東京大学出版会、1976年)、『大中華主義はアジアを幸福にしない』(金美齢、草思社、1997年)、『続・運命共同体としての日本と台湾』(中村勝範他、早稲田出版、2005年)など。2011年11月17日、逝去。