10月12日、静岡県三島市の特定非営利活動法人(NPO)「グラウンドワーク三島」と雲林県斗六市の国立雲林科技大が人材育成や学術研究交流に関する「インターンシップ協定」を締結、専務理事の渡辺豊博氏と方国定・副学長が調印式に臨んだ。
中日新聞は「協定により、同大の学生や准教授クラスの教職員を研修生として受け入れる。地元の源兵衛川を再生する活動などで培ったノウハウを伝え、情報交換もする」と報じている。
また、「グラウンドワーク三島」のホームページでは関係写真を多数掲載して詳しくレポートし「来年から建築系・デザイン系の学生が数人、三島に一か月近く研修に来ます」と伝えている。
下記に中日新聞の記事とともに、「グラウンドワーク三島」のホームページを併せてご紹介したい。
大学や企業間では「インターンシップ協定」を行なっているケースもあるが、民間のNPO法人と大学の「インターンシップ協定」というケースは珍しいのではないだろうか。日本と台湾の間では、姉妹都市などの都市間提携や鉄道提携など様々な分野で協定を結んでいるが、このようなケースが出てきたことをおおいに歓迎したい。
なお、国立雲林科技大学の校内には日本から贈られた河津桜が植えられている。これは、この大学で書道を教えていた台湾少年工出身の黄茂己氏のご縁で、日本から贈られた。ちなみに、黄茂己氏は、本会理事の呉正男氏などとともに、酒井充子監督の映画「台湾アイデンティティー」(2013年公開)にも登場する。
三島のNPO法人が台湾の大学と協定
【中日新聞:2018年10月24日】
◆人材育成や学術交流を
三島市のNPO法人「グラウンドワーク(GW)三島」が、台湾の国立雲林科技大と人材育成や学術研究交流に関する協定を結んだ。台湾では専務理事の渡辺豊博さん(68)の著書「先生、NPOって儲(もう)かりますか?」が中国語に翻訳されて出版される動きもあり、渡辺さんは「三島の市民協働のまちづくりが台湾の地方創生のモデルになれば」と話す。
協定により、同大の学生や准教授クラスの教職員を研修生として受け入れる。地元の源兵衛川を再生する活動などで培ったノウハウを伝え、情報交換もする。GW三島が海外の大学と協定を結ぶのは三カ所目。協定締結は十二日に国立雲林科技大で行い、渡辺さんと方国定副学長が調印書を交わした。
渡辺さんの著書は「地方創生的挑戦 日本NPO的在地創業」という題名で出版された。出版したのは、GW三島と交流がある生涯学習機関「社区大全国促進会」で、本は一万部発行し、教材として活用される。
渡辺さんは「行政の権限が強かった台湾でも、まちづくりや環境再生の活動などで住民との協力が求められるようになってきた。持続可能な活動をするための知恵を提示できるのではないか」と期待する。