長野県観光部は10月26日にプレスリリース「阿部知事が台湾を訪問します」を発表、阿部守一(あべ・しゅいち)知事が来る11月1日から5日にかけて6年ぶりに台湾を訪問し、駒ケ根市の杉本幸治(すぎもと・こうじ)市長とともに台中市(林佳龍市長)と三者で4日に「観光・教育交流等に関する覚書」を締結することを発表しました。読売新聞がそのことを伝えていますので下記に紹介します。

長野県はこれまで、2012年に初めて台湾を訪問した阿部知事が高雄市の陳菊市長(当時)と「観光・教育交流協力に関する覚書」(2012年11月1日)を結び、また彰化県の魏明谷・彰化県長が日本を訪問した際に「観光・教育交流協力に関する覚書」(2015年9月15日)を結んでいます。今度は、台中市と同様の覚書を結んでさらに交流を深めるとのことです。

今回の訪台では、11月3日に台中市で長野県観光セミナーを開催し、翌4日に世界的自転車メーカー「ジャイアントグループ」の羅祥安・最高顧問や台湾国際教育旅行連盟の薛光豐・総会長とも懇談、観光誘客のためのトップセールスを行うそうです。

また、高雄市長から総統府秘書長に就いた旧知の陳菊氏と会い、都市間提携を結んでいる高雄市の許立明・代理市長や彰化県の魏明谷・県長を表敬訪問の予定だそうです。

なお、阿部知事が駒ケ根市を同道して県と市が共同で台中市と都市間提携しますが、このようなケースはけっして珍しいことではなく、これまでも熊本県・熊本市と高雄市(2013年、2017年)、青森県・平川市と台中市(2016年)、青森県・弘前市と台南市(2017年)などの例があります。

◆阿部知事が台湾を訪問します


台湾自転車大手と懇談へ 知事、11月訪台を正式発表

【読売新聞・長野版:2018年10月27日】

県は26日、阿部知事が11月1〜5日の日程で台湾を訪問すると正式発表した。駒ヶ根市の代表団とともに、中部の台中市など台湾各地を訪れ、観光誘客の強化に向けたトップセールスを行う。知事の訪台は6年ぶり。

台中市では4日、阿部知事が世界的な自転車メーカーとして知られる地元の「ジャイアントグループ」の最高顧問と懇談し、県内での「サイクルツーリズム」の振興に向けて話し合う。

県内を訪れる台湾人観光客の間では、立山黒部アルペンルートなど雪に関係する観光資源が人気を集めている。一方、夏の「グリーンシーズン」の集客力は弱いのが現状とされる。

県は、サイクリングを夏の観光資源として台湾を含む国内外へ売り込むため、同社との連携を強化するとともに、県内で自転車が走行しやすくなるよう道路整備を進める方針。

阿部知事は26日の定例記者会見で「教育旅行の促進、観光資源や特産品の相互の魅力発信、チャーター便の就航などに一緒に取り組みたい」と意欲を示した。

今回の訪台では、台中市と県、駒ヶ根市の3者が4日に「観光・教育交流協力に関する覚書」を締結する。駒ヶ根市からは杉本幸治市長らが同行する。