10月8日、夜神楽や高千穂峡で知られる宮崎県の高千穂町と太魯閣峡谷で有名な花蓮市が「姉妹都市盟約」を結びました。
交流は、30年ほど前、高千穂町が歯科診療所に台湾から歯科医を招いたことがきっかけで、旅館や飲食の経営者ら約30人の有志によって高千穂日華親善協会が結成されて台湾との交流が始まったそうです。2005年5月には、高千穂峡と太魯閣峡谷というご縁から花蓮市と「経済観光友好交流宣言書」を結んでいます。
高千穂町の6月議会における町側の説明によれば、両市町の発展と観光経済交流を深めていくために「花蓮市とは平成17年に友好交流宣言書を交わし」、その後も「一昨年9月には花蓮市長を初め10名の皆様が高千穂町へ、また昨年9月には議会の皆様など17名で花蓮市へ訪問するなど、友好を深めてきた」そうです。
今年2月、台北駐福岡経済文化弁事処を介し、花蓮市から姉妹都市盟約を締結したいという申し出があり、この6月議会で花蓮市との姉妹都市盟約締結を全会一致で可決、このたびの調印式となったそうです。
花蓮市は37年前の1982年10月8日に沖縄県与那国町と姉妹都市を結んでおり、日本の自治体との姉妹都市はそれ以来だそうです。
心からお祝い申し上げ、中央通信社が「花蓮市内で調印式が行われ、魏嘉賢・花蓮市長と甲斐宗之(かい・むねゆき)高千穂町長が署名」したと報じていますので下記にご紹介します。
2005年に締結した「経済観光友好交流宣言書」はいわば観光に特化した覚書ですが、今般の「姉妹都市盟約」は観光以外の分野にも及び、予算措置を伴う正式な都市間提携です。
ちなみに、2016年には14件、2017年には18件、2018年には9件も結ばれていた日台間の都市間提携ですが、今年は極端に少なく、これまで7月9日に富山県射水市と台北市士林区で結ばれた「友好交流協力に関する覚書」の1件のみでした。
高千穂町と花蓮市のこの提携は今年2件目、1979年10月以来の41年間では89件目となります(本会調査)。また、東日本大震災が起こった翌2012年以降は71件となり、この8年間で79.7%となっています。
花蓮市、高千穂町と「友好都市」から「姉妹都市」に/台湾
東部・花蓮県花蓮市は8日、宮崎県高千穂町と姉妹都市盟約を結んだ。双方は観光、教育、文化などさまざまな面で交流を深化させる方針。花蓮市内で調印式が行われ、魏嘉賢花蓮市長と甲斐宗之高千穂町長が署名した。
甲斐町長によれば、高千穂町では、町内の診療所に30年余り前、台湾の医師が派遣されてきたのがきっかけとなり台湾との交流が始まった。1990年には高千穂日華親善協会が設立され、民間の交流がより活発となり、2005年には花蓮市と高千穂町が友好都市となった。
花蓮市が他自治体と姉妹都市を結んだのは34年ぶり。魏市長は、高千穂町との関係が「友好都市」から、より密接な「姉妹都市」となったことに喜びを示した。また高千穂町が地方創生で成果を挙げていることに触れ、甲斐町長から学びたいと話した。