10月19日、李登輝元総統は董事長を務める李登輝基金会の募金パーティ(2019年募款餐會)に臨席され、本当に久しぶりに公の席に顔を出されました。

車椅子に乗った李登輝元総統が募金パーティの会場に現れますと大きな歓声が挙がり、メインテーブルに。赤ワインで乾杯後、次女で李登輝基金会副董事長を務める李安妮さんが10分ほどのメッセージを代読し終わると、会場を後にされました。その間、20分ほどでした。

代読されている間はほとんど表情を変えることなくじっと聞き入っている様子でしたが、テーブルを縫うようにお帰りになる際は参加者からさかんに握手を求められると笑顔で応えられる場面もありました。

来年の1月15日で満97歳を迎えられる李登輝元総統。募金パーティでは肉声を発する場面がなかったことがいささか心配ですが、まだまだお元気な様子に少しホッとしました。

中央通信社は、李登輝元総統がメッセージで蔡英文総統の再選を支持する考えを表明したと伝えていますので、下記にご紹介します。


李登輝氏「民主主義の台湾は誇り」 パーティーに出席

【中央通信社:2019年10月20日】

李登輝元総統(96)は19日夜、李登輝基金会の募金パーティーに出席した。「民主台湾、われわれの誇り」と題したあいさつの原稿を寄せ、李氏の娘で、同基金会の副董事長の李安妮氏が代読。中国が台湾への外交圧力を強めていることなどに触れ、団結の重要さを訴えた。

また、民主主義の選挙制度は、台湾の市民が自身のあるじとなり、未来を決めるためのものだと言及。来年1月の総統選では、蔡英文総統の再選を支持する考えを表明した。 

久々に公の場に姿を現した李氏。車いすを押されながら各テーブルを回り、出席者と握手を交わすなどし、約20分滞在した後、会場を後にした。