日本李登輝友の会では平成24年(2012年)からほぼ毎年、「政策提言」を発表してきており、今年もこの3月に今年度の政策提言として「自由で開かれたインド太平洋を守るため日本は米豪と共に台湾の国交国を支援せよ」を発表致しました。
その趣旨は、昨年9月、台湾の中華民国と国交を結んでいた太平洋島嶼国家のソロモン諸島とキリバス共和国が相次いで国交を断絶し、中国と国交を樹立したことから、これは安倍首相が提言し、米国のトランプ大統領が国際戦略とし、インド、オーストラリアと共有する「自由で開かれたインド太平洋構想(戦略)」に対する中国による露骨な挑戦であり、日本と米国、そしてオーストラリアの分断を謀ろうとしていると考えられることから、太平洋島嶼国へのこれ以上の中国の浸透や勢力拡張を押しとどめ、日本は米国やオーストラリアなどとともに、台湾の国交国の維持に全力を傾注すべきとする提言です。
河野太郎防衛大臣は4月上旬、習近平・中国国家主席の来日直前に日本初となる「日・太平洋島嶼国国防大臣会合」の開催を進めておりました。これは、私どもの提言内容とマッチする画期的な企画と注目しておりましたが、折からの新型コロナウイルスの影響で延期となったことは誠に残念です。早々の再開を心待ちにしております。
すでに安倍晋三・内閣総理大臣や菅義偉・内閣官房長官はじめ茂木敏充・外務大臣や河野太郎・防衛大臣などの政府要人や国会議員、また李登輝元総統や蔡英文・総統、呉釗燮・外交部長などの台湾要人、日本や海外の有識者にお送りしています。
つきましては、ここに中国語と英語の翻訳を合わせた「2020政策提言」を発表いたします。お目通しの上、ご理解賜り、実現にお力添えいただきますようお願い申し上げます。
なお、2012年からの「政策提言」は、本会HP「本会の提言」に掲載しています 。
令和2年(2020年)6月吉日