数年前、台湾・苗栗の獅頭山勧化堂に祀られる日本人、廣枝音右衛門(ひろえだ・おとうえもん)命の慰霊祭に参加したときのこと。昼食で牛肉が出てきましたので、この廟では牛肉を食べるのかと訝しがっていたところ、他の参加者が「うまい!」と言って食べているので恐る恐るながら口にしてみました。
たしかに牛肉の味と食感でした。ただ、どうも牛肉ほどのねばりというのか、意外とすぐに噛み切れたので変だなと思いつつも食べていましたが、なかなかいい食感なのです。途中で、これは大豆から作った肉もどきと聞き、驚いた覚えがあります。
日本ではあまり見かけませんが、台湾ではベジタリアンが少なくなく、台湾からのお客様を迎えるときは、必ずベジタリアンかどうかを確認しています。このベジタリアンの人々も食べられるようにと、台湾では肉もどき、つまり代替肉がよく食べられています。
代替肉の「ネクストミーツ」と台湾HOYAのブランド名で知られている「弘陽食品」が共同開発契約を締結したそうです。
ネクストミーツは昨年6月に設立されたばかりですが、これまでハンバーガー「ネクストバーガー」や、世界初の焼肉用フェイクミート「ネクスト焼肉シリーズ」、植物肉で作った牛丼「ネクスト牛丼」などを手掛けているそうです。日本の若い世代でつくるネクストミートと、代替肉の老舗と言ってもよい台湾HOYAがどのような代替肉食品を開発するのか、大いに期待しています。
ネクストミーツが台湾HOYAと共同開発契約を締結、台湾ベジタリアン市場に参入
【食品産業新聞社:2020年1月15日】
日本の代替肉ブランドとして世界展開を進めるネクストミーツ(東京都新宿区)は、世界最大級の代替肉メーカーである台湾HOYA(弘陽食品股彬有限公司)との共同開発契約を締結した。
日本と台湾共同で代替肉商品を開発し広めていくことで、地球の持続可能性に貢献するとしている。ネクストミーツの技術とノウハウ、HOYAの生産力と現地での販売力を活かし、代替肉の原料および商品化についての共同開発を行う。
ネクストミーツでは、「人口の10%がベジタリアンと言われており、日本ブランドが受け入れられやすい台湾で、スピードを上げて代替肉の普及に取り組んでいく。『日本ブランド、世界発信』を合言葉に、同時多発的に日本の代替肉を世界に広めていくことで、地球の持続可能性に貢献できると考えている」とコメントしている。