日本政府は11月3日付で、令和3年秋の叙勲受章者を発表しました。受章者は4,036人で、うち外国人叙勲は53ヵ国・地域の124人でした。
今回、台湾からは下記の3氏が受章されました。心からお祝い申し上げ、内閣府が発表した「令和3年秋の外国人叙勲受章者名簿」から、主要経歴や功労概要などをご紹介します。
特に王金平・元立法院長は、2011年の東日本大震災の際に台湾慰問訪日団を率いた団長として、また、今年1月20日には、日本との議員交流を担うため95人もの立法委員が参加する「立法院台日交流聯誼会」の名誉会長に蘇嘉全氏とともに就き、キャロライン・ケネディ元駐日米大使などとともに旭日大綬章を受章されました。
ちなみに、台湾のこれまでの旭日大綬章を受章者は、2015年春の許水徳氏(元亜東関係協会会長、台湾日本研究学会理事長)、2017年秋の頼浩敏氏(日本奨学金留学生聯誼会名誉理事長、元萬国法律事務所所長)に続く3人目の受章となります。
また、台湾を訪れたことがある方なら、台中市の宝覚禅寺を参拝したことがあるかもしれません。この宝覚禅寺の境内には、日本人墓地や李登輝元総統が総統時代に揮毫して建立された「霊安故郷」碑もあります。
旭日双光章を受章された林善超氏は、毎年11月に催されている日本人物故者慰霊祭の実施に継続して協力しています。そこで、日本の外務省は「1996年に主任委員に就任して以降、現在まで25年以上にわたり、日本人遺骨の受入れ、日本人墓地の維持管理、記念碑を設置するための同寺内の土地の提供など、継続的に多大な貢献をしてきました」としてその功績を讃え、林善超氏を2020年度(2020年12月1日発表)の外務大臣表彰の受賞者として表彰しています。
なお、今回、拓殖大学で学長や総長をつとめた本会の渡辺利夫会長も瑞宝中綬章を受章しました。併せてお祝い申し上げます。
・王金平(おう・きんぺい) 旭日大綬章
元東日本震災台湾慰問訪日団団長 台日交流聯誼会名誉会長(台北市 80歳)
日本・台湾間の友好親善及び相互理解の促進に寄与
・何美玥(か・めいげつ) 旭日重光章
台湾日本関係協会科技交流委員会主任委員 台日産業連携推進オフィス(TJPO)栄誉顧問(台北市 70歳)
経済及び科学技術分野における日本・台湾間の交流促進に寄与
・林善超(りん・ぜんちょう) 旭日双光章
日本人遺骨管理者 台中寶覺禪寺主任委員(台中市 69歳)
台湾における日本人遺骨の管理に寄与
これで、2005年春に蔡茂豊氏(台湾日本語教育学会元理事長、元東呉大学外国語学院院長)が旭日中綬章を受章して以来、台湾からの叙勲受章者は71人となりました。これまでの受章者を「台湾の叙勲者一覧」でご紹介しています。