昨年3月の日米安全保障協議委員会(2+2)で「台湾海峡の平和と安定の重要性」が強調されて以来、4月の日米首脳会談から6月の先進7ヵ国(G7)コーンウォール・サミットに至る一連の国際会議で「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促す」という同じ文言が採択された。G7サミットの首脳宣言で台湾海峡に関する文言が入るのは初めてのことだった。
この要因には、安倍晋三元総理が唱えた「自由で開かれたインド太平洋戦略」構想を、トランプ政権の米国が採り入れてバイデン政権が踏襲したことが背景にあり、今やこの戦略はオーストラリアやヨーロッパの国々も共有するところとなっている。
本書は、この動きとともに、台湾を併呑してアジアに覇を唱え、米国をも凌駕しようとする中国の野望の軌跡も詳細に描き、日米は同盟として多国間の合同軍事演習などを通じて、台湾問題のさらなる国際化に資する必要があると説く。浅野氏によるこのメイン論考の他に「戦後米台関係の変遷」や「尖閣諸島をめぐる日米中台関係」なども収載。自由主義陣営にとって台湾が「守るべき最前線の砦」であることがよく分かる。
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【展転社 発行:2021年12月15日 定価:1,870円(税込) 四六判・並製・260頁】
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